新感覚のお惣菜店を切り盛りする若き女性店主 子供を背負いながら作る「オシャピク」とは?
古くからの店が軒を連ねる商店街で、一際オシャレな店構え。カフェかスイーツ店のようですが、店内に並ぶのはお惣菜。京都のおばんざいの定番「いわしの炊いたん」をはじめ、新鮮な食材を使ったお惣菜が40種類以上、日替わりのお弁当も並びます。この新感覚のお店を作った女性店主が、橋田佳未さんです。
橋田さんの実家は、京都市中央市場の仲卸、丸福水産。その直営店として2年前に立ち上げたのが『Marufuku KYOTO』です。共に調理する料理長は、祇園の和食店で腕を振るっていた市村征洋さん。接客は村上香苗さん。この3人を中心にお店を切り盛りします。
素朴に見えるお惣菜ですが、日本料理の技で手間暇かけて作ったものも。「お店で食べる料理を家庭で」。いわしは3日かけて炊き上げ、骨まで崩れる柔らかさ。鯛はオリーブオイルで焼き、自家製のバジルソースをかければ、立派なメインディッシュです。
0歳児の男の子を女手一つで育てる橋田さんは、朝6時に出勤。お子さんを背負いながら仕込みを始め、途中子供を保育園に預けて、18時までひたすらお惣菜を作る日々です。ある時は新商品の開発も。この日は夏の定番「はも」を使って、華やかで彩りも美しい「はも寿司」を仕上げました。他にも、若い世代に人気が出そうなオシャレなピクニックセット「オシャピク」を売り出したりと、若い感性で色々な提案をしています。
元々はアパレルメーカーに就職していた橋田さんですが、コロナ渦で実家の卸売業が大打撃。「家業を守りたい」と8年勤めた会社を辞め、お惣菜屋さんをオープンしました。
そして店の未来のため、猛勉強して市場のセリに参加できる資格試験を受け、見事に合格。初めてセリに参加した橋田さんが狙ったのは、天然の鯛。これを使って、商店街を盛り上げるイベントで作りたい、ある料理がありました…
橋田さんがイベントで作った、天然の鯛を使った料理は7月22日土曜午前11時から『LIFE~夢のカタチ~』でご紹介します。(ABCテレビ/関西地域で放送、TVer見逃し配信あり)
「Marufuku KYOTO」
京都市下京区朱雀裏畑町
魚の仲卸直営の惣菜店。市場直送の新鮮な魚介中心のお惣菜が並ぶ。