不妊治療に、アルコール依存症の夫 「他の男と子どもを作ればいいだろ!」 ある日、夫婦ゲンカになり…

©️ABCテレビ

不妊に悩む妻と、アルコール依存症の夫の葛藤を描いた、ドラマ『満タサレズ、止メラレズ』の「アルコール依存」編。人工授精による不妊治療を始めた夫婦は、それぞれの事情から追い詰められ、ついには溜め込んだ不満を互いにぶつける……。リアルすぎるストーリーに、思わず震えてしまう。

©️ABCテレビ

【動画】スーツに嘔吐物、玄関で立ちション。泥酔アルコール依存症夫、怒りで泣く妻に翌日放った言葉は……。

妻の名前は富永陽子(沢井美優)。誰もがうらやむ、順風満帆そうな新婚生活を送る33歳だ。彼女の夫・英太(渡辺大貴)は、高学歴、高収入、容姿も悪くなく、真面目で優しい。彼の唯一の欠点は、酒癖の悪さだ。泥酔するまで飲み、帰宅が深夜になることが多い。

©️ABCテレビ

陽子の悩みは、もう1つある。それは、子どもがなかなかできないこと。その原因は医師いわく、「夫の精液が良くない」からだった。やがて夫婦は、人工授精による不妊治療を開始。何度も通院する必要があり、陽子は職場へ迷惑をかけている状況に罪悪感を募らせていった。また、「早く孫の顔を見せて」という母親からのプレッシャーや、酒癖が悪い夫を変えたいという思いも、陽子の重荷になった。「早く妊娠しなくっちゃ……妊娠、妊娠、妊娠、妊娠……」と彼女が追い詰められた結果、人工授精は上手くいかなかった。

©️ABCテレビ

一方の英太は、たびたび泥酔するまで酒を飲み、帰宅が朝の5時になり、とんでもない粗相の後始末を陽子にさせることもあった。……ここまでだと、英太だけが悪者に見えるが、彼がこうなったのには辛い理由がある。会社の厄介事を一手に引き受けていた英太にとって、ストレスの唯一の逃げ口が酒で、いつの間にかアルコール依存に繋がっていたのだ。

互いに限界な夫婦は、英太が仕事中に起こした泥酔騒動をきっかけに、ついに爆発。「いい加減にしてよ!」「謝る私の身にもなってよ!」「なんで仕事中に飲むの!?」などと詰め寄る陽子に、普段は声を荒げない英太は「うるさい!」と怒鳴った。さらに彼は、自分のことを「ダメ人間」「出来損ない」と嘆き、「(俺のことなんか)さっさと見捨てて離婚すればいいだろ! 他の男と子どもを作ればいいだろ!」と、陽子に酷い言葉を浴びせた。

©️ABCテレビ

やがて冷静になった夫婦は、これからの人生を一緒にやり直すことを決意。今までの陽子は「母親という社会的立場」が得られず、英太は「見捨てられたくない思い」に苦しんでいたが、2人は「今そこにある幸せ」が何よりも大切だと気付いた。これは、「依存は悪」という単純な話ではない。「依存は誰にでも起こり得る」という恐ろしい話だ。このストーリーに恐怖しつつ、夫婦の葛藤に共感したり、2人の奮闘に勇気付けられたりした視聴者は多いのではないだろうか。

なお、ドラマ『満タサレズ、止メラレズ』の「アルコール依存」編は、10月2日深夜に放送された。同ドラマは、国内最大級の電子書籍サイト「コミックシーモア」のオリジナル漫画(著者:駒井千紘)をABCテレビとショートドラマクリエイター集団「ごっこ倶楽部」のタッグで実写化したもの。6月には、「買い物・SNS依存」編が放送された。

番組情報

満タサレズ、止メラレズ ~アルコール依存症~
10月2日(水)深夜2時14分~(関西ローカル)

関連記事

おすすめ記事 おすすめ記事