トヨタ会長「不正って撲滅は無理だと思いますよ」 自動車メーカーと国土交通省の間に大きな認識のズレ!?

大手自動車メーカー5社で“不正”が発覚! その1社であるトヨタ自動車の会長は、謝罪会見で「不正って撲滅は無理だと思いますよ」と本音を漏らした。実はこの問題の原因は、自動車メーカーと国土交通省の間にある、認識の大きなズレだった……!

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国土交通省が発表した、「日本の型式指定制度における不正行為」の対象は、トヨタ自動車、マツダ、本田技研工業、ヤマハ発動機、スズキの38車種500万台以上だ。日本の型式指定制度とは、メーカーが認証試験を行い、その試験データを国に提出し、審査に合格して「型式指定」を取得する制度のこと。型式指定があれば、自動車1台ごとの審査が不要になり、量産と販売が可能になる。

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この型式指定制度における不正行為とは、「既定の衝撃角度50度を超える65度で歩行者頭部保護の試験をした」「既定の1100キロではなく、より重い1800キロの台車で衝突試験をした」など。いずれも自動車メーカーは、国の定めた条件よりも厳しい内容で実験したことで、「規定通りではないから不正」となったのだ。なお、各メーカーは「車の安全性は問題ない」と強調している。

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謝罪会見でトヨタ自動車の代表取締役会長・豊田章男氏は、「制度と現場にギャップがある。制度自体をどうするのか議論になっていくとよい」と述べつつ、「不正って撲滅は無理だと思いますよ」と本音を漏らした。これに対して自動車評論家の国沢光宏氏は、「全くその通り」「ゼロになるって約束できない」と発言。さらに、「(トヨタは)より良い車を作ろうとした結果、国に『不正行為』と言われて認めざるを得なかった」と続けた。

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政治ジャーナリストの青山和弘氏も、「ルールは守んなきゃいけないっていうのはそうなんだけど、ルールが乖離しちゃうと、損するのは国民であり消費者であり自動車メーカー」とコメント。さらに、国土交通省の柔軟性のなさについて指摘した。

人気アイドルグループ「WEST.」の中間淳太も「不正って言葉だけが走っていて。やっぱりイメージよくないじゃないですか」「なんでこれが不正になるんだろう」「結構ひどい話ですよね。企業が頑張っているのに、なんで国がそれを応援しないんだっていう」などと憤った。

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なお、自動車メーカーの“不正問題”についてわかる情報バラエティ番組『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』6月15日放送回は、動画配信サービスTVerで無料配信中。ほかにも同番組では、ひそかに問題になっている(!?)日本の米不足や、ロシアの経済とウクライナ侵攻の状況についても学べる。

番組情報

教えて!ニュースライブ 正義のミカタ
毎週(土)あさ9:30

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