京都・井手町、守り神といわれる馬が“みにくい”のなんでやねん!? 公園に不自然なほど巨大な岩がある驚愕の理由とは?
京都の南側に位置し、大阪・京都・奈良の3都府県の県境からほど近い井手町には、“みにくい馬”がいるという。一口に“みにくい”と言っても、「醜い」なのか? はたまた「見にくい」なのか? タレントの河合郁人とABCテレビのアナウンサー・古川昌希が、“みにくい馬”とはどんな馬なのか徹底調査!
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“みにくい馬”はJR玉水駅から東へ車を5分ほど走らせた山間の公園にいるそうだ。目的地となる「左馬ふれあい公園」へと到着した一行は、公園の奥にしめ縄のついた巨大な岩を発見した。重さ数百トンもあろうかという巨石の脇を進むと、奥に「左馬は正面上部です」と書かれた看板が。その通り、奥まった場所の上方という確かに“見にくい”位置に馬の絵が彫られていた。
説明看板によると、「左馬」とは“女芸上達の神”であり、女性の習い事である裁縫や茶法、生け花、舞踊などを志す人の守り神なのだそうだ。
しかしなぜ、わざわざ覗き込まなければ見えないような場所に馬の絵があるのだろうか? その岩の巨大さに圧倒されながらも、初めから見えづらくしたかったわけではないのかもしれないと推理。そもそもこの場所に巨大な岩があること自体が不自然だと考えた2人は、この周囲がきちんと治水がなされた場所であることから、大雨などの大水害で別の場所から転がってきた結果、馬が見づらい位置になってしまったのではないかと予想した。
さらなる手がかりを求めて下流の川沿いへと調査範囲を広げた河合&古川アナは、「玉川さくら公園」に辿り着く。そこには、元々はダムだったようにも見える不自然な作りをした広場が存在していた。
違和感を覚えつつさらに下流へと進んでいくと、玉津岡神社という名の神社を発見した。この神社にも神域を守護する“神馬”が奉納された歴史があることがわかった。左馬も守り神であることから、なにか関連性がありそうだ。
ここで京都の歴史に詳しい「まいまい京都」の以倉敬之さんに方向性を確認すると、珍しく2人の予想通り神社と左馬は関係があるとのこと。その昔農業が盛んだったころ、雨乞いの願掛けに左馬をつかったと言われており、「水」をキーワードに玉川沿いをよく調査すると答えがわかるということだった。
以倉さんのヒントを聞いた河合&古川アナは「最初の予想がそのまま答えな気がする」と自信を見せる。決定的な手がかりを探すために川沿いをさらに歩いた2人は、この日何度も目にした治水対策で小さなダムのような作りをした場所を前に、予想の確度を高めていった。
そして違和感を残したまま後にした「玉川さくら公園」の広場に舞い戻ると、広場に不自然に置かれていた岩にも仏(地蔵)が彫られていることを発見。この岩もどこかから転がってきたように思える。ここで、もともと何かが掘られていた岩が水害によって流されたのか、はたまた転がってきた大きな岩に「もう水害が起きないように」と安全を祈願して馬や仏(地蔵)を彫ったのか、という2つの可能性が生じてしまい、結局いつものように二択で悩むことになった。しかし、これまで迷った挙げ句どんでん返しで不正解になることが多かったという反省を踏まえ、初心を貫き通すことにした2人は最終的に「水害で流された結果“見にくい馬”になった」と予想した。
いつもと違うところを見せようと意気込んで挑んだ今回の謎だったが、以倉さんの評価は「推理も完璧」と文句なしの100点。“みにくい馬”となってしまった理由は2人が予想した通り、1953年に百名を超える死者を出した「南山城の大水害」が原因で、玉川左岸の山腹に鎮座していた左馬が彫られた岩が転がってきたからだった。ちなみに、今ではよく使われる“集中豪雨”という表現も、そのときの水害で初めて使われたそうだ。
まさかの満点解答に河合が「スタジオは今静かなんだろうな」と笑顔を見せた通り、VTR明けのスタジオが不満げだった情報番組『news おかえり』の人気コーナー「古川×河合のなんでやねん!?」5月14日放送回は、動画配信サービスTVerにて無料配信中だ。なお『news おかえり』は、毎週月曜~金曜午後3時40分よりABCテレビで放送中。