大谷翔平に罰則の可能性も…元通訳・水原一平氏の“7億円賭博トラブル”に専門家が苦言
MLBロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手の口座から、違法賭博のために約7億円も送金したとされている元通訳の水原一平氏。大谷選手は、なぜこの大問題に今まで気づかなかったのか? 疑問が残るだけでなく、大谷選手に罰則の可能性もあると専門家は語った。
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アメリカの複数のメディアによると、水原氏は大谷選手の口座から「ブックメーカー」と呼ばれる賭け屋に約6億8000万円を送金したという。この報道を受けて、大谷選手が記者会見を開いたのは3月25日だった。「僕自身は何かに賭けたりとか、誰かに代わってスポーツイベントに賭けたりということはない」「(水原氏が)僕の口座からお金を盗んで、なおかつ僕の周りに嘘をついていた」など、会見で大谷選手自身は違法賭博への関与を完全否定。「嘘」という言葉を6回使い、質疑応答の時間はなかった。
そもそも、水原氏はどうやって大谷選手の口座から送金できたのか? アメリカに住んだ経験がある経済学者の髙橋洋一氏によると、考えられる送金方法は2つあるという。1つは、委任状によって法的代理人(水原氏)を作り、オンラインバンクでその代理人が銀行口座を動かす権限が与えられる「POA(委任状)」を用いること。もう1つは、口座名義人(大谷選手)の許可を得た人物(水原氏)の送金が可能になる「振込代理権」の行使だ。
では、大谷選手は口座から約7億円もなくなって気付かないものなのか? この疑問にお笑いコンビ「海原やすよ ともこ」の海原ともこと、7人組アイドルグループ「WEST.」の中間淳太は、「口座にいっぱい(お金が)入っているし」「そんなにお金に執着がなさそうなイメージがあるし」などとコメント。2人とも、大谷選手が気付かないのは無理もないと擁護した。
大谷選手と水原氏といえば、北海道日本ハムファイターズに所属していた頃から付き合いがある。通訳だけでなく、広報の窓口や運転手、キャッチボールの相手など、公私にわたってサポートしてくれた水原氏のことを大谷選手は疑うはずがない。しかし、四六時中一緒だった水原氏がギャンブル依存症だったことに、大谷選手が全く気づかなかったのかという疑問は残る。
水原氏の違法賭博問題に関する事実と疑問が次々と報道されている中で、大谷選手が今後罰則を受ける可能性も浮上している。MLBアナリストの古内義明氏によると、「コミッショナーの判断で最低1年間出場停止処分になる可能性がある」とのこと。さらに古内氏は、「水原氏の捜査が進めば、大谷選手に不利な証言や、違法賭博に関与していた他の選手の名前が出てくる可能性もある」とコメントした。
なお、違法賭博問題について紹介された情報バラエティ番組『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』3月30日放送回は、動画配信サービスTVerで無料配信中。ほかにも同放送回では、ロシアのモスクワで起きたテロや、裏金問題の影響で混乱が続く岸田政権についても学べる。