「異次元の少子化対策」=ステルス増税ちゃうんか? 児童手当増額&大学無償化の財源は?

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政府が発表した「児童手当の増額」や「大学の無償化」は、子どもを持つ世帯にとって朗報……ではない!? これら「異次元の少子化対策」の財源は、主に国民の税金や社会保険料でまかなわれ、さらなる徴収もあるらしい。上乗せ徴収は、「ステルス増税」ではないのか?

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12月11日に行われた会見で、岸田内閣が掲げる「異次元の少子化対策」の具体的な内容が明らかになった。その主な内容は、「多子世帯の大学無償化」「第3子以降の児童扶養手当の増額(3万円)」「児童手当の多子加算の要件緩和」などだ。

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子どもを持つ世帯にとって嬉しいことばかりの政策に見えるが、実は「落とし穴」だらけ。「多子世帯の大学無償化」に関しては、政策の開始時期が2025年と遅く、扶養する子どもが2人以下になれば対象外になってしまう。「第3子以降の児童扶養手当の増額」も、第1子とみなすのは22歳になる年度末までと制限が厳しい。もちろん、就職や結婚などで親の扶養から外れると対象外になってしまう。

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こうした政策に、「ゴチャゴチャと条件を付けたうえにほとんどの子育て世帯に“うまみ”ナシ」と言い放ったのは、兵庫県明石市の前市長・泉房穂氏。「1人目からやれば良いんですよ!」と泉氏が声を大にするのは無理もない。そもそも子ども1人すら生み育てるのを悩む人からすると、第3子はハードルが高すぎる。

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ところで、異次元の少子化対策の財源はどういう内訳なのか? どうやら、規定予算の1.5兆円(現在の保険料財源)と歳出改革(医療・介護制度改革を推進して公費を削減)の1.1兆円、そして「支援金」1兆円で構成されているらしい。この支援金は、医療保険料に上乗せして国民ほぼ全員から月約500円が徴収されるものなのだとか。そのため泉氏は、「結局、見えにくいステルス増税にすぎない」「これはひどい!」とコメントした。

個人のライフスタイルや考え方が変わってきている中で、結婚や妊娠出産をする・しないは自由だ。しかし、景気が良くないと選択肢は限られてしまうもの。多子世帯に特化した政策だけでなく、もっと「今困っている人々」に目を向けた政策が必要であることは間違いない。

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なお、異次元の少子化対策について詳しく紹介された情報バラエティ番組『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』12月16日放送回は、動画配信サービスTVerで無料配信中。ほかにも同放送回では、連日報道されている「政治とカネ」問題や、注目が高まっているロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手の「今」についても知ることができる。

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