志田未来 あの「女王」に学んだ大切なこと

とある女性を死なせてしまった中田ユメと、その女性の一人娘で真実を知らない大迫未央の奇妙な友情を描くドラマ『エラー』(ABCテレビ・テレビ朝日系列 毎週日曜夜10時15分)。本作で、ユメ役の畑芽育とW主演を務めるのが、未央役の志田未来です。今回のインタビュー前編では、本作へ思いや自身のエラー(間違い)、人間関係で大事にしていることなどを聞きました。

©️ABCテレビ

――ドラマ『あの夜をすくいに』(25年/ABC)や『3000万円』(24年/NHK)の弥重早希子さんの脚本で、畑芽育さんとW主演される『エラー』。オファーを受けた時は、どのように思われましたか。

芽育ちゃんと一緒にドラマに出演させていただけるということで、すごく楽しみだなと思いました。年齢差が10歳近くある芽育ちゃんと私が「友達」の役を演じるということで、「どういう関係性なのだろう?」と気になって台本を拝見したら、今までにない「ドラマっぽくないドラマ」だなと思いました。

――どんな点に「ドラマっぽくない」と感じたのでしょう。

切り取り方が面白いんです。未央は「母親が自ら命を絶った」と知るところから物語が始まるのですが、普通は観る方に共感してもらうために、未央が悲しんでいるシーンを入れることが多いと思うんです。でも今回は、そういうシーンが一切なくて、未央の心が歪んだところからスタートしている。これまでにない切り取り方をしていく、素敵な脚本だなと思いました。

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――顔合わせでは、監督からどのような話がありましたか?

監督からは、「お芝居」ではなく、生っぽさやリアリティを出してほしいと言われました。もちろんセリフはあるのですが、語尾を変えたり、アドリブを入れたり、台本通りじゃなくてもいいよと。任せていただけるうれしさを感じる反面、ちょっとプレッシャーも感じました。

――役作りのため、準備していることはありますか。

ないですね。元々、そんなに役作りってしないんです。もちろん、職業について調べたり、得意な運動があったりしたら準備はしますが、今回の未央はそれがあまり必要ないと感じたので、固めすぎずに現場に行って、フラットな気持ちで演じられたらいいなと。それができたら、生っぽいお芝居が作品に反映されて、いいドラマになるんじゃないかと思っています。

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――「人は過ちを赦せるのか」といったテーマや、第1話の「なめる方が悪い」といったせりふが人間関係について考えさせます。ご自身が人間関係で大事にしていることはありますか?

信用を失ったら終わりだなと思うので、嘘をつかないとか、本音でぶつかるとか、そういったことは意識しています。もちろん、ついていい嘘はあると思うのですが、信頼を失うような嘘はつきたくない。嘘をつかずにいろんなことに向き合っていれば、真摯な思いがきっと相手に伝わると思います。

――撮影現場の人間関係で意識していることは?

キャスト、スタッフを問わず、みなさんとフラットな間柄でいられるように意識しています。例えば、スタッフさんは役者にいろいろなケアしてくださって、ものすごくありがたいですけど、みんな同じじゃないですか。みんな頑張って作品づくりをしている仲間だと思っているので、同じ目線でいられたらいいなと思ってます。

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――「エラー」には、「間違い」「思い違い」「過失」などの意味があります。最近、「あれはエラーだったな」と思うことはありますか?

道を間違えたり、思い違いをしたり、日々よく間違っています(笑)。あと、冗談が通じないタイプで、小さい嘘に騙されがち。「えっ!? そうなんですか!」って、すぐ信じちゃうんです。

――それは子どもの頃から?

そうだと思います。昔から素直に人が言ったことを信じちゃうので。今後は、騙されないように気をつけます(笑)。

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――子どもの頃の「過失」で覚えていることは?

小学生の頃、泣くシーンで120%の力を出しすぎて、2回目に泣けなかったとか。そのとき、共演していた天海祐希さんに「泣くシーンは、60%くらいで泣かないとダメだよ」と教えていただいて、加減を意識するようになりました。

――逆に「これは間違ってなかったな」というものは?

母からずっと「挨拶はしっかり」と言われていて、いまだに「挨拶がいいですね」と言われるときがあるので、母の教えは間違いじゃなかったなと思います。挨拶は人間関係の基礎なので、「おはようございます」「ありがとうございます」「お疲れ様でした」といった挨拶をしっかりすることは今も心掛けています。

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――お母様のほかに、人生観や仕事観に影響を与えた言葉はありますか。

また天海さんの話になっちゃうんですけど、大丈夫ですか?(笑)。

――『女王の教室』(05年/日本テレビ)のときの話ですね(笑)。

はい。当時は本番をやったら「モニターチェック」が入って、生徒役のみんなと撮った映像を見ていたんです。そうしたら天海さんが、「そんなの見なくていい!」と。「いちいち見え方を気にしちゃダメ。感情でお芝居しなさい」と言っていただいて。それ以降、今もモニターチェックはしないです。

――最後に、視聴者に『エラー』をどんなふうに楽しんでもらいたいですか。

全員が全員、共感できるドラマではないかもしれませんが、本当にこのドラマの中で人が生きている、「ここにいるんだ」っていうリアリティは、すごくある作品になるのではないかなと思います。リアルなユメと未央の葛藤と行く末を、ぜひ見届けていただきたいです。(後編につづく)

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ドラマ『エラー』は、4月12日よりABCテレビ・テレビ朝日系列で毎週日曜夜10時15分放送。放送終了後、TVerで見逃し配信。

取材・文/泊 貴洋

メイク/亀田雅

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