警察官が拳銃で撃っても、自衛隊がライフルで撃ってもクマは止められない!? ヒゲの隊長が明かす“自衛隊がクマを駆除できない理由” 「正義のミカタ」YouTube
最強専門家軍団が、ニュースの正しいミカタを徹底解説する情報バラエティ番組「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」(ABCテレビ)。東留伽アナウンサーがMCを務める番組公式YouTubeチャンネル「正義のミカタチャンネル」に、元自衛官の佐藤正久氏が登場。クマによる被害が全国で増加する中、自衛隊がクマを駆除できない理由を語った!
クマ被害が特に多い秋田県では、知事が小泉防衛大臣に自衛隊の派遣を要請。これを受けて10月末、防衛大臣は自衛隊の派遣を表明した。佐藤氏は11月1日の「正義のミカタ」生放送内で「自衛隊派遣は異例中の異例」とコメント。自衛隊の主な任務は国防であり、クマ駆除は本来の自衛隊任務の管轄外なのだという。
YouTubeチャンネルでも、佐藤氏は「今までクマと人間の住み分けがうまくいってたんです。なので自衛隊はあまりクマに対する知識もないし、クマに対する射撃っていう部分(の訓練)はあんまりやっていない」「元自衛官の秋田県知事は、やむにやまれず、苦渋の選択肢として自衛隊をお願いしたいと(要請した)」と現状を語る。
佐藤氏によると、自衛隊派遣を行う際の3条件とされるのが「緊急性」「公共性」「非代替性」。本当に緊急の案件なのか、本当に公共の福祉のためなのか、自衛隊じゃないといけないのか。
これが議論になった事例として、京都府福知山市の自衛隊が鳥インフルエンザの災害派遣を行なった時のことを語り始めた。
「京都の福知山の自衛隊が、一番最初に鳥インフルエンザの災害派遣に出たんですよ。死んだニワトリを埋めて消毒するだけなんですけども。ニワトリは家畜ですから、農林水産省の所掌なんです。でもスーパーで売ってる鶏肉は、食品になるので厚生労働省(の管轄)。じゃあ、鳥インフルエンザで死んだニワトリは自衛隊(の管轄)、って馬鹿みたいな話だった」
「早くやらないとどんどん感染が広がってしまうというので、当時の知事はどうしようもないので防衛省の事務次官に直接電話をして『(自衛隊を)出してくれ』と」
と、当時のいきさつを説明。
「そういうふうに、自衛隊って本当は国防が任務なんだけど、この緊急性(があって)、自衛隊しかできないという場合は出る。じゃあ今回のクマはどうか。もう秋田県のあの状況は、自治体の限界を超えているというふうに知事が判断をした」と言葉を続けた。
頼みの猟友会の方もどんどん高齢化し、捕獲用の罠を運ぶだけでも重労働だ。さらに、罠にかかった個体を駆除した後に運ぶのも大変だということで、自衛隊に「銃は使わないまでも、そういう側面支援をお願いしたい」と要請があり、小泉防衛大臣も「住民のことを考えるとやむを得ない」と許可したのだという。
ここまで話を聞いて、「でも、自衛隊は銃でクマを撃つことができないんですよね?」と問いかける東アナ。
すると佐藤氏は「今回の派遣は、自衛隊法百条という民生支援。その枠組みで出しているので武器は使えないんです」と答える。
「これが災害派遣という形の枠組みになれば武器は使えるんですけども、それも本当に限定的な撃ち方で。クマが向かってくる(ときに)、自分またはそのそばにいた人を守るために正当防衛、緊急避難で撃つことはできても、クマを森の中で探して駆除するっていう撃ち方はできないんです」と説明した。
さらに、「自衛隊の銃、あるいは弾。その特性からいって、これもね、クマの駆除には向かないんです」と驚きの事実を明かした佐藤氏。
東アナが「自衛隊の持ってらっしゃる銃の方が(猟友会の持つ銃よりも)よほど強そうに思ってしまうんですけど」と話すと……佐藤氏からは「強すぎてダメなんですよ」との発言が。
「猟友会の方が持つ銃の許可っていうのは、空気銃、散弾銃、ライフルって分かれるんですよ。イノシシとかクマになるとライフルじゃないと。散弾銃ではダメなんです」という。
そして、そのライフルにも、猟友会の持つものと自衛隊のものとで違いがある。
自衛隊のライフルは200m~300m先を撃つことを想定しているため、近い距離での駆除となると威力が強すぎ、弾が個体を貫通してしまい致命傷になりづらく、クマの動きがすぐには止まらないのだと佐藤氏。
また、自衛隊の使う弾薬にも“クマ駆除に向かない理由”があるそうで…。佐藤氏が生々しく語った、その理由とは!?
現在、秋田の自衛隊では猟友会のメンバーや警察関係者と情報交換を行っているそうで、どこまでを自衛隊が行なって、どこから先の対応を猟友会や警察が行うのか、という話し合いがなされていることを佐藤氏は示唆。
が、「警察官が持っている拳銃ではクマは止まらないんです」と、佐藤氏からまたもや驚愕の発言が飛び出して…!?
番組公式YouTube「正義のミカタチャンネル」は、東留伽アナのMCで、生放送に入りきらなかったトピックも深掘り解説中!











