『探偵!ナイトスクープ』感動回!不慮の事故にあった体操部員…もう一度大車輪を回りたい!
『探偵!ナイトスクープ』(ABCテレビ)に大阪府の男性(36)から依頼が届く。体操部員だった依頼者は、高校2年のときに練習中の不慮の事故で脊椎が損傷、首から下に麻痺が残ってしまい、現在は車椅子で生活している。大好きな体操から離れて約20年、「もう一度、鉄棒で大車輪を回りたい」という思いが日に日に募り、2年前に周りのサポートを受けてトレーニングを再開した。だが、体の使い方や感覚が取り戻せないため、「どんな方法でもいいから、大車輪で360度回してほしい」というのが依頼内容だ。任務を担当するのは依頼者と同い年の永見(カベポスター)探偵だ。

体操が好きだからこそ、「体操をしたいと思えば思うほど、体が動かない現実に苦しくなるから、その気持ちを封印していた」と言う依頼者。それなのに、なぜまた大車輪で回りたくなったのか? 永見探偵が問いかけると、大車輪で回っているときに見えた景色をもう一度見たくなったという答えがあった。

依頼者は高校時代の顧問に連絡を取り、2年間練習を重ねているという。「僕にできることあるかなぁ」と自信がなさそうな永見探偵は、依頼者が鉄棒の高さまで体をスイングできるようになっていると聞き、少しホッとした表情に。ここから先の「回転を成功させる」段階に進むには探偵局の手助けが必要だと言われ、「確かに、たまに正攻法じゃないときいっぱいあるもんね」と覚悟を決めた。

まずは公園の鉄棒で、2年間の練習の成果を見せてもらうことに。鉄棒にぶら下がるところまでは永見探偵のアシストが必要だったが、自力で大きくスイングする依頼者を見て、「おお!」「すご!」と思わず感嘆の声が出る。

その映像を識者にチェックしてもらったところ、「僕1人では無理」「練習に付き添っている人たちのサポートが絶対に必要」との助言を得た。永見探偵は依頼者のいない場所に、体操部の顧問や同級生、先輩、リハビリ担当の理学療法士など、依頼者を支えるメンバーに集まってもらい、大車輪を成功させる方法を相談することに。脊椎損傷者専門トレーニングジムのトレーナーさんからは、「難しい」「危険なチャレンジにはなると思います」とまで言われてしまった……。

そこでサポーターの皆さんに、鉄棒に板を取り付けて依頼者の体を固定し板ごと回転させるという、“正攻法ではない”アイデアを模型でプレゼンする永見探偵。「おお〜!(笑)」と盛り上がるが、「本人の力が全然関係ない(から)これでは(依頼者が求める)感覚は取り戻せない」と指摘され、「ですよね……」と速やかに引き下がる。今回は専門家たちの知恵を結集し、正攻法で挑むことに決定した。


大車輪に挑戦する日、依頼者をサポートメンバーが出迎える。その顔ぶれに「やばいです!」とうれしそうな依頼人。
入念なシミュレーションを終えて、いよいよチャレンジの時がやってきた。永見探偵の役割は、サポーターの足場が崩れないようにサポートすることだ。なんとか1回転はできたものの、依頼者が「回っちゃった…って感じ」「(回っているときのことを)あまり覚えてないです。(景色も)サンって通り過ぎちゃった感じで(苦笑)」と言うように手応えがなかったため、修正を重ねて再度トライすることに。
今回は2回転をしっかりと成功させて、「回りました」と歓喜の涙を流す依頼者を、サポーターたちが笑顔と拍手で包み込む。「ちゃんと景色も見れて。高校生のときの感覚が蘇りました」と喜ぶ依頼者に、顧問の先生が「悪いけど無理やと思ってたから、この結果は素晴らしいし、みんなに感謝やし」と言葉をかける。


支えてくれた人たちに「大車輪を回る姿を見せれてよかったです。すみません、上からで(笑)」と感謝する依頼者を中心に、泣き笑いが広がった。

そこに、依頼者の娘さん2人が「パパー!」と駆けつける。パパの大車輪を「見たい見たい」とせがむ娘さんたちのために、依頼者が再び挑む! 先ほどよりも安定感と勢いを増し、なんと3回転を成功させた!!依頼者が娘さんたちと抱き合う光景に、探偵たちの涙が止まらない。依頼者の不屈の精神力に勇気と希望をもらえる感動回だった。
なお、この依頼VTRは、10月10日に放送された『探偵!ナイトスクープ』で公開された。
