「お肉が大好き」な超人・糸井嘉男が出会ったのは、兵庫県丹波市の食材を使ったブルーベリーソースのハンバーガー。丹波の魅力にほれ込み移住した人々の絆を追う!

ワンディッシュ(一皿)のおいしさのヒミツを、4週で追いかけるこの番組。
今回は、元プロ野球選手の糸井嘉男さんが兵庫県丹波市へ。パン屋さんがつくるジューシーなハンバーガーを堪能し、丹波の魅力にほれ込んだ人々のつながりを体感した。
ワンディッシュに込められた、おいしいの向こう側とは…?

#1 市島製パン研究所 オーナー:三澤孝夫さん

「お肉が好き」「ダイナミックな料理が好きですね」と語る糸井嘉男さんがお腹を空かせて訪れたのは、兵庫県丹波市にあるパン屋さん「市島製パン研究所」。糸井さんの前に運ばれてきたのは、ブルーベリーベーコンチーズバーガーだ。丹波産のブルーベリーでソースを作った絶品バーガーに、糸井さんは「すごい!粒がめちゃくちゃデカいですね!」と驚いた様子。豪快にほおばると「おいしい!」とサムズアップし、「ブルーベリーの甘みと酸味がお肉にマッチしてすごくおいしい」と嬉しそう。ブルーベリーソースは赤ワインで煮て、黒酢を少し入れることで酸味がアップ。ブルーベリーの甘さと溶け合い、肉に合う奥深いソースに仕上がっている。

西宮でパン屋さんを経営していたオーナーの三澤さんは、子どもが生まれたのをきっかけに移住し、丹波の食材の魅力に惹かれた。丹波では自然な形で栽培している農家が多いそうで、「体にもいい、環境もいい」「そんな場所で暮らしたかったし子供を育てたかった」と、丹波と丹波食材の魅力を語る三澤さんに、糸井さんから「ブラボー!」と称賛の声が上がった。

おいしいの向こう側には、丹波に惹かれたシェフの愛情があった。

©ABCテレビ
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<紹介したお店>
市島製パン研究所
https://ichijima3383.com

#2 奥丹波ブルーベリー農場 古谷洋瓶さん・暁子さん

続いては、ハンバーガーの主役であるブルーベリーのお話。お店から車で5分の場所にある農場で栽培しているのは、古谷さん夫妻。「うちのブルーベリーは粒がとっても大きくて、完熟した甘さを持っています」と説明してくれた。そのために欠かせないのは木の剪定。込み合った枝を切り、太陽の光が中まで当たるようにすることで粒の大きさと甘さがアップする。これには糸井さんも「集中させるんやね、栄養分を」と感心。1本の木に約1時間をかけ、年間500本を剪定すると聞き「超人ですよ、これ!」とその仕事ぶりを称えた。さらに、収穫はすべて手摘み。肌(表面)の感じを見ないと熟しているかどうかが分かりにくいため「やさしく触りながら収穫しています」と古谷さんは話す。

古谷夫妻は、2005年に丹波市に移住。現在はブルーベリー栽培を通じて街を盛り上げようとしている。「ブルーベリーをきっかけに、丹波のいろんなところに遊びに来てほしいです」と話す夫妻の笑顔を見て、糸井さんも「丹波市が盛り上がったらいいですよね」と心打たれた様子だった。

おいしいの向こう側には、丹波市を盛り上げたい夫婦の想いがあった。

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#3 おの義刃物 鍛冶職人:田中利樹さん・寛之さん

ブルーベリー農家に欠かせないのが剪定鋏(せんていばさみ)。3~4カ月の間、毎日剪定する農家の方が「切れ味が落ちないのが魅力」と語る剪定鋏を作っているのが、この道30年の鍛冶職人・田中さん兄弟。切れ味の決め手は、刃と刃の間にある髪の毛一本ほどの隙間。「鋏の隙間が開きすぎると切れない」といい、「隙間を細くすることで、軽い力でよく切れます」と田中さん。熟練の技で、指先に伝わる感覚と音だけを頼りに隙間を作っている。

ほかにも、より切れ味をよくするための焼き入れなど、約120工程すべてを手作業で行っているという。田中さんは「まだまだヒヨッコ2人で作っているので、今日よりも明日、できるだけ良いものをお客様に届けたいという気持ちで製造しています」と話す。その姿に糸井さんは「職人ですね。毎日パーフェクトを目指す中でさらに高みを目指してるんやなっていうのが伝わりました」と頷いた。

おいしいの向こう側には、農家を陰で支える職人魂があった。

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<紹介した場所>
おの義刃物
https://www.onoyoshi.jp

#4 丹波市移住者の人たち

パン屋さんもブルーベリー農家さんも、丹波市に移住してきた人たち。古谷さんは「移住者の仲の良い4家族でホームパーティーをしています」と楽しそうな笑顔。パーティーに参加していた大工の高橋さんファミリーも、農家の髙野さんファミリーも丹波市へ移住してきた家族。仲良くなったきっかけを聞くと、パン屋の三澤さんが「子どもたちが学年が近くて。小学校に上がる時にどうすればいいか分からないので、教えていただいたのは大きい」と話してくれた。

子どもをきっかけに仲良くなった今では、大工の高橋さんが古谷さんの家を建てたり、農家の髙野さんは作物をパン屋の三澤さんに買ってもらったり。三澤さんは「髙野さんの作っている黒豆がおいしいので(パンの)原材料として使わせてもらっています」と笑顔。移住仲間みんなで協力して支え合っているのだ。三澤さんは「移住で不安になるのはコミュニケーションだと思うので、協力し合いながら生きていくのは良いこと」「活気のない街に人は来ないので、みんなで活気を作っていきたい」と語る。糸井さんも「初めて行く所は、最初やっぱり心細いんですよね。移住者同士の輪ができて、繋がりでできたハンバーガーなんだと伝わりました」と、改めてハンバーガーを味わった。

あなたの食卓には、どんな向こう側が見えますか?

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次回ゲストはモデルで女優の高橋ユウさんです!

番組情報

ワンディッシュ ~「おいしい」の向こう側~
毎週日曜 午後 7時50分~放送(関西ローカル)

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