USJをV字回復させた“企業再生請負人”が手がける2泊3日の合宿セミナー 気づかなかった自分の得意分野が見えてくる“刀実践ブートキャンプ”とは?

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USJや丸亀製麺など数々の企業をマーケティングの力で再生させてきたV字回復請負人・森岡毅さん。その森岡さん率いる「株式会社 刀」が開催した合宿セミナーに潜入。そこには“自分探し”に奮闘する人たちの姿がありました。

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神戸・六甲山にあるリゾート施設に続々と集まってきたのは、20〜50代の男女20人。経営者や企業の管理職など職業も背景もさまざまな人々がこれから参加するのは、「刀実戦ブートキャンプ」と題された2泊3日の合宿セミナーです。

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1日目、参加者は戦略思考やマーケティングについて学びます。チームに分かれて取り組む最初の課題は「不時着した砂漠で生き残るための“戦略”を立てる」というもの。水や鏡、パラシュートなど12個から選ぶサバイバルに必要なものや、100km離れた村に「移動する」のか、動かずに「救助を待つ」のかの判断が参加者に委ねられます。

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あるチームの議論をのぞいてみました。「必ずたどり着ける村を目指そう」「砂漠を100kmは歩けない。救助を待つべき」と意見が割れるなか、チームが選んだ“戦略”は「救助を待つ」。参加者の男性は、さまざまな意見を聞くことで自身の判断基準が変わっていく瞬間を経験し、「それが多くあるほど正解に近づくと感じた」そうです。

みなさんがブートキャンプに参加した理由は、「転職したので新たな“やりたいこと”を具体化したい」「自分の強みを見つけたい」などさまざまですが、共通しているのは“自分探し”。そんな参加者のひとりが、経営者で2児の母でもある西岡奈美さん(44)です。

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もとは学校の先生になりたかったという西岡さん。しかし企業に就職し、結婚してからは専業主婦に。子育てが落ち着いた41歳のとき、学校や親子向けに金融教育を展開する会社を立ち上げました。

日々の仕事で教育に携わるなか、「学校の先生になりたい」というかつての夢が頭をよぎるように。経営者としての“自分”と、学校の先生になりたかった“自分”。どちらが本当の私なのかを確かめたいとブートキャンプに参加しました。

夕食時には豪華なキャンプ料理を囲み、熱く語り合う参加者たち。出会ったばかりの他人だからこそ、胸のうちをさらけ出せるのもこのブートキャンプの狙い。西岡さんも「専業主婦のとき、社会と切り離された気分になって…」と“自分”の思いを打ち明けます。

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【動画】プライベートコテージ風のグランピング施設に宿泊し、豪華な食事もついたブートキャンプ2泊3日の参加料金は23万8000円!

2日目は、チームに分かれてアウトドアでのアクティビティ。ブートキャンプのトレーナー・山縣さんが「採用したい人物像」を“丸太”を使って表現するというなんとも不思議なミッションです。

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西岡さんのチームのリーダーは、ミュージカル俳優を育成する会社の経営者・松子さん(愛称・40)です。まずは山縣さんにインタビュー。子育てが落ち着いたころに犬を飼い始めたことに注目した松子さんは、山縣さんに「世話がしたい」という潜在的な思いがあると推理。丸太で「2足歩行の犬」を作るという奇想天外な提案をしたことから、チームの議論がさらに転がります。

松子さんのアイデアに西岡さんらが意見を出し合い、チームの役割が自然と生まれていく。これこそがこのアクティビティの裏テーマ。メンバーそれぞれの強みや苦手な部分、さらにはこれまで気づかなかった自分の得意分野が「ワークを通して見えてくる」と山縣さんは話します。

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そしていよいよ最終日。「“自分”とは何か?」をプレゼンする日がやってきました。トレーナーとの面談で「教えること」が好きな自分に気づいた西岡さんは「子どもに影響を与える人生の先生」を目指すと宣言。さらに教育を学ぶため、大学院に進学する新たな目標が生まれました。

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ブートキャンプを終え、「自分が強くなっている」と感じているという西岡さん。すぐに人生が変わるわけではありませんが、「こうやって考えたらいいという道具を手に入れた」と前に進む力をもらったようです。

社会人が参加する“自分探し”のブートキャンプは、5月27日(火)放送の『newsおかえり』(ABCテレビ 毎週月曜〜金曜午後3:40〜)で紹介しました。

『newsおかえり』YouTubeチャンネルで配信中

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