あの「Deep Seek」を生み出した中国のシリコンバレー・杭州市で “蹴られても倒れない”驚異のロボットが誕生!ハイテクベンチャーを独自取材
WEB企画「最新AI“中国のシリコンバレー”」(2025年4月24日配信)では、“中国のシリコンバレー”と呼ばれる中国の地方都市・杭州市でハイテクベンチャー企業が続々と生まれる背景をABCテレビが独自に取材した。
上海市から車でおよそ2時間半の浙江省杭州市。低コスト・高性能の中国製AIを実現して脚光を浴びた企業「Deep Seek」はここで2年前に生まれた。
AIやロボットの先端企業が次々と現れ、国内外から注目を浴びる杭州。「Deep Seek」をはじめ特に勢いのある6社は中国メディアから「杭州六小龍」と呼ばれ、盛んに取り上げられている。
6社のひとつ「DEEP Robotics」は、犬型ロボットの開発で異彩を放つ企業。蹴られても倒れることなく、さっと姿勢を立て直す絶妙なバランス感覚と、まるで命を吹き込まれたようなリアルな動きには驚嘆するばかりだが、これを実現したのはAIの技術だという。
なぜこのような企業が杭州に集中するのか? 10年ほど前から杭州市は、ベンチャー向けファンドを設置するなど起業家たちを手厚く支援。AI関連の企業を集めた「AIタウン」を作り、誘致も積極的に行っている。
さらに市内には、世界の大学ランキングでは京都大学よりも上位に入る「浙江大学」がある。「Deep Seek」や「DEEP Robotics」の創業者の出身校でもあるため、優秀な人材を企業に送り出す供給源のひとつとなっている。
日本の国会にあたる「全人代」で、AIやロボットなどの“未来産業”を大きく成長させると宣言した中国政府。長引く不動産不況に苦しむ中国で、“ハイテク”は新たな経済の柱として熱い視線を浴びている。
「子どもと生きる“なにわの人情小児科医”」(『newsおかえり』2024年5月13日放送)では、診察だけでなく、困っている親たちを支えようとさまざまな活動をする小児科の名物ドクターを紹介した。
大阪・東大阪市、近鉄若江岩田駅のすぐ目の前にある「尾﨑医院」。朝から次々とやってくる子どもたちを診察する尾﨑眞理子さん(72)は、この道46年の大ベテランだ。
やさしくて気配りも細やか。地元の子どもたちのみならず、お母さんからも絶大な信頼を寄せられている眞理子さんが、診察の隙間を見つけては顔を出すところがある。それは、16年前に開設した「病児保育室・ウルル」。どうしても仕事を休めない親のため、病気の子どもを預かる施設だ。
眞理子さんが開設を思い立った背景には、自身の苦い経験がある。大阪市内の病院で勤務医として昼夜を問わず働いていた40年前のこと。当時4歳だった長男がおたふく風邪にかかり、座薬を入れて保育園に行かせていたところ、1週間ほどたったころにいきなり高熱が出た。長男は髄膜炎を発症していたのだ。
子どもを十分に養生させていれば、合併症を起こすことはなかったーー。このときの反省から、病気の子どもをしっかりと休ませながら預かる“病児保育”の必要性を痛感した眞理子さん。併せて、「働くお母さんを支援したい」と子育て世代の親子が無料で遊べる施設「きらりっこ」も開設した。
この2つの施設を作るのにかかった金額はおよそ8000万円。退職金や積み立てていた年金、貯金などを注ぎ込み、同じく医師の夫と一緒に費用を工面したというか。そして8年前には、小さな保育所「キララ保育園」も開業。母親の世代間交流のために人形劇のボランティアチームまで作った。
「女性にももっともっと活躍してもらいたいし、子どもも増えてほしいと思えば、それぐらいしか私にはできることがない」と笑う眞理子さん。子どもと親の幸せを「縁の下でそっと支える」活動を、これからも「元気であればできる限り」続けていきたいという。
ABCテレビの夕方のニュース『newsおかえり』で過去に放送された特集企画と、YouTube公式チャンネル『ABCテレビニュース』の特集動画から選りすぐりの作品をお届けする番組『newsおかえり&YouTube傑作選』。6月9日(月)は「最新AI“中国のシリコンバレー”」と「子どもと生きる“なにわの人情小児科医”」の2本を放送した。
