“ゲームなんかしないで勉強しなさい”はもう古い? 阪南大学の新たな取り組みとは?&おしゃれの喜びを届ける“移動美容室”密着!
「1億人が熱狂!大阪をeスポーツの街に」(『newsおかえり』2024年11月19日放送)では、注目の「eスポーツ」をめぐる大阪の新しい動きを大仁田美咲ABCアナウンサーがリポートした。
eスポーツとは、「エレクトロニック・スポーツ」の略でゲームを使った対戦競技のこと。市場規模は年々拡大し、賞金総額が90億円超の大会も開かれるなど、近年大きな盛り上がりを見せている。これ受けて大阪府は、eスポーツの分野で活動する大学や企業などが集まって協議する「OeGG」を設立。大阪をeスポーツの聖地にすべく力を合わせていくという。
大仁田アナが訪れたのは、「OeGG」に参加している大学のひとつ、大阪・松原市にある「阪南大学」。ハイスペックなゲーミングPCがズラリと並ぶ教室では、「eスポーツを取り入れた実践的教育」と銘打った“ゲームの作り方”を教える授業が行われていた。
指導するのは、ソフトウエア開発の研究者で総合情報学部教授の花川典子先生。プログラミング言語で指示を書き込み、ゲームの中のキャラクターの動きやイベントなどを細かく設定するゲーム作りの基本を丁寧に教えていく。
親は“ゲームなんかしないで勉強しなさい”と子どもを叱りがちだが、これからのデジタル社会を生き抜くために「ゲームから学ぶことは多い」と花川先生。プログラミングの技術だけでなく、学内で開催するeスポーツ大会などを通して企画力や交渉力も学ぶ花川ゼミの学生からは、実際にソフトウエアの会社を起業した者も。ゲームからの学びが、社会に羽ばたく力となっているのだ。
そのほか、大阪・難波にオープンしたeスポーツ専用の施設「eスタジアムなんば本店」も取材。無限の可能性を秘めたeスポーツの魅力に迫る。
「おしゃれの喜び届ける“移動美容室”」(『newsおかえり』2024年8月6日放送)では、病気や障害などで美容室に行きづらい人にもおしゃれを楽しんでほしいと、独自の活動を続ける美容師の男性を紹介した。
兵庫県加古川市で美容室「TEADA」を経営する安大陽平さん(45)が3年前に完成させた「きりにいこっカー」は、カット、シャンプー、カラー、パーマなど美容室のすべての施術がこなせる“走るヘアサロン”。生協の配達トラックを約1000万円かけて改装した車内は、電動リフトで車イスに乗ったまま入ることができるバリアフリー仕様だ。
訪問先は個人宅や病院などの施設170軒以上で、月に平均50人ほどが利用しているという。この日は、全身の筋力が弱くなる難病「先天性ミオパチー」で人工呼吸器をつけながら生活している伊織さん(22)、下半身が不自由でひとりで外出できないかずよさん(76)を訪問。
ただ髪を切るだけでなく、トレンドを取り入れたスタイルを提供するのが安大さんのモットー。おしゃれになった施術後の自分に、パッと表情を輝かせる2人の姿が印象的だ。
美容師歴27年の安大さん。訪問美容を始めたきっかけは、馴染みの客が高齢になり、来店できなくなったこと。「来られなくなってるんだったら行ってあげたい」と“移動美容室”を始めたという。
安大さんの訪問が心の支えになっている、というのは全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病「ALS(筋萎縮性側索硬化症)」を患う畑竜一さん(57)。趣味のツーリングを楽しみ、少年野球の監督も務めるなどアクティブに活動していたが、発症から1年で自力歩行も困難に。現在は寝たきりの生活を送っている。
月に1度のカットは11回目。安大さんは「また男前にいきましょう」と短く刈り込んだサイドにバリカンでおしゃれな模様を入れていく。動くことができない畑さんの「気分転換になれば」と毎月違うデザインにしているという。
“いつもかっこよくしてもらってありがとうございます”“何も楽しみがない、同じ事の繰り返しの日々ですが”“この日だけは特別で毎月の楽しみにしてます”。視線入力装置で畑さんが綴った感謝の言葉に「うれしい」と涙ぐむ安大さん。おしゃれする喜びと楽しさを、今日も誰かのもとに届けている。
ABCテレビの夕方のニュース『newsおかえり』で過去に放送された特集企画と、YouTube公式チャンネル『ABCテレビニュース』の特集動画から選りすぐりの作品をお届けする番組『newsおかえり&YouTube傑作選』。5月26日(月)は「1億人が熱狂!大阪をeスポーツの街に」と「おしゃれの喜びを届ける“移動美容院”」の2本を放送した。
