「石破さん、年金から逃げないで!」 政治ジャーナリスト青山和弘氏が「あんこのないあんパン」のような骨抜き年金改革プランに切り込む!

様々な分野のスペシャリストがニュースの正しいミカタを徹底解説する、情報バラエティ番組『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』(ABCテレビ)。番組公式YouTubeチャンネル『正義のミカタチャンネル』では、政治ジャーナリストの青山和弘氏が“骨抜きの年金改革”に切り込んだ様子を5月20日に配信! その内容はまるで「あんこのないあんパン」だった!? 東留伽アナウンサーが、視聴者目線で「わからないし、不安だし…」という年金問題に迫る。

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5年に一度、財政状況にあわせて見直されているという年金制度。2024年、年金の状況が厳しく、このままでは就職氷河期世代が年金を受給するころには基礎年金が3割減の5万円程度になってしまうことが判明した。

そこで提出された改革案は、その3割を厚生年金から穴埋めするプランだ。会社員が自分の給料から積み立ててきたお金を国民年金の補填に回すという案に、石破総理も「辻褄は合わなくはないものの、筋が悪い…」と苦い顔。年金をしっかり納めてきたビジネスパーソンにとってみると、将来受給する厚生年金が間違いなく減ってしまうことになり、ある試算によるとその額は月7千円。年間にして8万4千円減となり、生涯でトータルすると相当な減額になってしまう。納得いかないとの声が議員からも多く挙がり、このままでは選挙にも悪影響だと、この案は撤回されることに。だが、そうすると「年金3割減」の危機は放置されてしまうのか?! 青山氏によると、代わりの策は「無い」のだという。

この解説に、東アナウンサーも「宿題を(5年後の見直しに)先送りするみたいなことですよね」と苦笑い。青山氏も「5年後はさらに大きく財政補填しなきゃいけないかもしれない。これを先送りするのは、政府の無策! 責任逃れだ」と言い切った。

石破総理にもこの問題について問いただしたという青山氏。石破総理からは「就職氷河期世代の支援は他でちゃんとやるから」との言葉が返ってきたというが、リスキリングや転職支援など、政府が掲げている支援は“現在の不安”解消を狙った内容。老後の不安とはまったく違う話ではないか、と青山氏は指摘している。

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1,700万人もの就職氷河期世代にとって、将来受給できるはずだった年金の制度崩壊は死活問題。番組では先日の放送内で東京23区に暮らす単身者(65歳~74歳)のケースを例に、基礎年金と生活保護の比較を行った。基礎年金が満額の場合でも月6万9,308円であるのに対し、2種類存在する生活保護のうち「生活扶助」だと月7万6,880円、「住宅扶助」になると月5万3,700円が支給され、さらに医療・介護の自己負担も無し。

「年金をもらうよりも生活保護の方がお得!?」と発想できてしまう状況に、青山氏も「年金制度は崩壊しかねない。その瀬戸際だと思う」と警鐘を鳴らす。「あんこを抜いちゃったあんパン状態なら、抜いたあんこの分をつぎ直さないと!」と語り、東アナも「あんこ抜いちゃダメじゃないですか!」と同意した。

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自民党・河野太郎氏からは“消費税に応じて年金を上乗せする”という抜本的な改革案も出されている。あんパンを捨ててプリンに変えよう、という“完全なる別物”プランだ。保険料でまかなっている年金を全額税金でまかなうものだが、消費税を15%や20%に引き上げる必要があり、東アナからも「今まで払ってきた年金は何なの?ってなりますよね…」とホンネがこぼれた。

青山氏は、制度を維持するには「年金を払わない人を無くし、(国が)とりっぱぐれのないようにする」「年金の支給年齢を引き上げる」必要が出てくるとも解説。資産を持っている人に関しては年金額を引き下げるなど、年金のコントロールが求められるという。

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番組公式YouTube『正義のミカタチャンネル』では、青山氏から石破氏に「年金から逃げないで!」という発言も。参議院選挙を前に及び腰になっている石破内閣に、シビアな指摘が飛び出している。

なお、東留伽(ABCテレビアナウンサー)がMCを務める番組公式YouTube『正義のミカタチャンネル』では、放送で入りきらなかった話をさらに解説している。

番組情報

教えて!ニュースライブ 正義のミカタ
毎週(土)あさ9:30

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