ドリカム史上初の試みが曲の冒頭に!? 歌詩に散りばめられた謎? 吉田美和が自ら「詩を書く!」宣言!?「ACNエキスポ駅伝」テーマソングの秘密
実業団と大学生が日本一の座をかけて大阪・新御堂筋や道頓堀などを走る「大阪・関西万博開催記念 ACN EXPO EKIDEN 2025」の開催を控え、大会テーマソングを歌うDREAMS COME TRUEの中村正人さんに岩本計介と鷲尾千尋(いずれもABCテレビアナウンサー)が、インタビュー。大会テーマソング「ここからだ!」でドリカムが史上初の試みに挑戦したそうですが、それは何なのか? 歌詩に散りばめられている秘密も併せて教えてもらいます。
岩本(以下、岩):今回、事前に「大阪・関西万博開催記念 ACN EXPO EKIDEN 2025」のテーマソング「ここからだ!」を聴かせていただきました。いい意味で期待を裏切られました。
中村(以下、中):変な曲でしょ?(笑)
岩:ポップな曲調を想像していました。聴いてみたら血が騒ぐラテン系を感じました。ぐっと背中を押してもらっているような感覚です。
中:今回、ABCテレビのスタッフの方が猛烈な気持ちをもってオファーしてくれて、まず、それに僕らは心を打たれました。それからDREAMS COME TRUEにとって大切な場所である「大阪」で開催される、「大阪・関西万博開催記念 ACN EXPO EKIDEN 2025」という二重の意味で大切なイベントということも合わさって、ぜひやらせていただきたい、となりました。
珍しいことに、今回は吉田が「詩を書く」って言い始めたんですよ。皆さんのオファーを受けて感動して。これはとても珍しいことなんです。通常は僕が曲を書いて、そのあと「美和ちゃん詩をつけてね」という流れのことが多い。
で、書く、となったんだけど、待てど暮らせど詩があがってこない(笑)。多分、吉田の音楽の神様がなかなか詩を降ろしてくれなかったんですね。で、僕がちょっとデモテープでも作ろうか?って曲の原型を作ったら「これだっ!」ってなった。これもまた良い兆候なんです。「LOVE LOVE LOVE」とか作ったときもそうでした。同じヒットの兆候です!(笑)
岩:いい匂いがしてきました!(笑)
中:ヒットとなると僕燃えますからね。で、「いくで!」となって一気に作り上げました。まずは大阪の匂いがするように、大阪でしか感じとれない独特の雰囲気を、全国、全世界に「大阪・関西万博開催記念 ACN EXPO EKIDEN 2025」を通じて感じとってもらえるようイメージしました。
言葉で言うと最新のラテン、「レゲトン」という感じかな。ラテンのリズムに80年代の歌謡曲とディスコのテイストをかけあわせました。ランナーはもちろん、いろんな人生を歩んでいる人に寄り添えるような曲になっていると思います。
岩:僕は番組の企画でフルマラソンに挑戦したことがあるのですが、その時の記憶がよみがえりました。苦しさについて触れている歌詩にグッときたというか。
中:勉強を頑張っている人も、色んなことを頑張っている人も「もうアカン」と思うときはあるじゃないですか。そのときに「がんばれよ」じゃなくて、「ここからだよ」というアプローチをしたい。
人生もそうじゃないですか、60歳を過ぎて、70歳、80歳と、なんやかんや進むんですが、「ここからですよ」と続けているとやっているうちに「あれ、めっちゃ楽しいやん」という気持ちが生まれてくる。トップアスリートの方は続けていると何かこみあげてくる思いがあると思うんです。
いい意味で80年代の懐かしさを感じてもらいつつ、すべての年代の人に楽しんでもらえる楽曲です。でも、変な曲ではあると思います。ちなみに、「決戦は金曜日」という曲があるんですが、その曲を作った時もプロデューサーから「変な曲」と言われました。だから「変な曲」は「いい香り」がするんですねぇ(笑)。
岩:歌詩に「ど、ど、どうぞ〜♪」という箇所がありました。あの歌詩の思いはどんなものなのでしょう?
中:あれは「ダチョウ倶楽部」さんです!
岩:「俺がやります」「いや俺が」「じゃあ俺が」「どうぞ、どうぞ!」の?
中:はい!僕とダチョウ俱楽部の肥後さんは双子と言われるぐらい似ていて、ライヴDVD&Blu-rayのジャケットに肥後さんに出てもらったり、ライヴに来てくださったりと、実際にご本人とのお付き合いも長いんです。僕もしょっちゅう「ヤーッ!」をやってます。
岩:その「どうぞ、どうぞ」ですか?
中:そうです! ちなみにMr.マリックさんの「キテます、キテますす」も歌詩に入れています。「ハンドパワーです」って分かります?(笑)
鷲:分かります!分かります!
中:それです!でも深い意味は無いです(笑)。
岩:これまでのスポーツを応援する曲は「アツさ」が全面にあったり、背中を強く押すイメージがありました。中村さんの中では捉え方が少し違っていたのですか?
中:そうですね。「キテますか?」「どうぞ、どうぞ」という感じです。
鷲:「オーエン」も「O☆N」「O☆N」という表記にした理由はあるのですか?
中:見たままですね「応援」です(笑)。それを吉田は「O☆N」と表現した。文字で見てもキラキラしてると思いませんか?
あと、曲の歌い始めが僕からなのは、ドリカム史上初なんです!
岩:え!?あの曲の冒頭ですよね?
中:まぁ、そこにヒットの匂いは全然しないんですけど(笑)。
さぁここからだ、という歌詩をちょっとラテンぽく言ってるんです。「さあ ここからだ!」に「応援!O☆N(オーエン)」と続く。あれは走る前の会場の様子を表現しています。
岩:スタート前の雰囲気ですね?
中:そうなんです。スタート前や試合の前の「がんばるぞ」とドキドキしている、あの感じです。
そして「Take me higher!」私を高いところへ連れて行って!高いところへ行くで!という意気込みにつながっていきます。楽曲トータルでは結構深いんですよ。
鷲:画が思い浮かびます!
中:終わった後にも、試合後の「楽しい、楽しい」の思いの中にも色々試合のあとに巡る思い「ああすればよかったかな」「こうしておくべきだったかも」という思いがありますよね。勝者は一人だし、あとは負けた人達になる。その気持ちもエンディングに込めています。
岩:スタート前から、ゴール後の余韻までが一曲の中に入っているんですね。
中:それが「ドリカム」なんですね~。ま、誰も聴いただけでそこまでは分からないと思うんですが(笑)。
岩:今、教えてもらったからもう分かります!
中:そういった意味では、音楽の楽しさをたくさん入れ込んでいます!そのあたりも楽しんで欲しいですね。
「ACNエキスポ駅伝」(3月16日(日)朝8時30分~ABCテレビ・テレビ朝日系列全国ネット)は、1970年大阪万博の開催地である万博記念公園をスタートし、2025年大阪・関西万博の会場となる夢洲をフィニッシュ地点とする駅伝。
最終7区では、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの近くを通過し、大きなアップダウンが待ち受ける此花大橋、夢舞大橋へ向かいます。2つの橋を通過するとフィニッシュ地点の夢洲、大阪・関西万博会場が待ち受け、合計約55キロになるコースをランナーたちが駆け抜けます。
出場チームは、旭化成、トヨタ自動車など「ニューイヤー駅伝」で上位の実業団と「全日本大学駅伝」で上位だった國學院大學、「箱根駅伝」で優勝した青山学院大学など、大学生の日本の駅伝トップチーム。実業団と大学生が駅伝で直接雌雄を決する史上初の大会で、大阪・関西の人々の「夢」と「未来への想い」をランナーたちがタスキにのせてつないでゆきます。
いよいよ、本番まであと1日となりました。実業団と大学生、頂上決戦を制するのは果たしてどちらのチームなのか?
