30年前のあの日に生まれた“命”の物語を絵本に!1.17を知らない令和の子どもたちが描く、未来に伝えたい“阪神淡路大震災の記憶”

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ABCテレビの夕方のニュース『newsおかえり』で過去に放送された特集企画と、YouTube公式チャンネル『ABCテレビニュース』の特集動画から選りすぐりの作品をお届けする番組『newsおかえり&YouTube傑作選』。2月10日(月)は「震災当日に生まれた命“こどもたちが描く絵本”」と「本番直前…受験生の体調管理はどうする?」の2本を放送した。

「震災当日に生まれた命“こどもたちが描く絵本”」(『newsおかえり』2025年1月13日放送)では、阪神淡路大震災の体験を、子どもたちのやわらかい感性を通して未来に伝えようとする女性の取り組みにスポットを当てた。

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1995年1月17日、6434人の命を奪った阪神淡路大震災。神戸市東灘区の画家で、絵画教室「アトリエ太陽」代表の中嶋洋子さん(72)も自宅で被災。自身にケガはなかったが、絵を教えていた幼い姉妹が家の倒壊で命を落とした。

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「画家のなんと非力なことか」「私たちは惨事に何もできない」と無力感にさいなまれるも、震災のショックで笑顔を失っていた子どもたちを元気づけようとアトリエを再開。それから時が経ち、震災を知らない子どもたちが増えたころに始めたのが「震災・命の授業」と題した特別授業。中嶋さんが話す震災当時の様子から子どもたちが想像力を働かせ、思い思いの絵を描いていく。

「生きたくても生きられなかった人たちはどんな思いで亡くなったのか?」「それがもし自分や家族だったら?」。そんな中嶋さんの言葉をきっかけに命の尊さについて考え、表現する子どもたち。そして2022年の冬、「命の授業」を発展させた新たな取り組みが始まった。

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それは、震災当日に生まれた命の物語を子どもたちが描き、絵本にするというもの。モデルは震災の夜、実際に神戸の病院で誕生した中村翼さん。翼さんの両親をアトリエに招いて話を聞くなどの体験を通し、“あの日”のさまざまな記憶が子どもたちの中でリアルに立ち上がっていった。

灯りもつかない半壊状態の病院で、翼さんが懐中電灯に照らされながら生まれてくる出産の場面を描いたのは、小学3年生の水上はるかさん。自身は体験していない震災。だが、当時の人々の心情に寄り添おうとする彼女の思いは、翼さんを囲む両親や医師や看護師たちの表情――笑顔からあふれ出す大粒の涙から見て取れる。

【動画】絵本の制作費はクラウドファンディングで募り、印刷は30年前に被災した神戸の印刷会社が担当した。

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そして震災から30年の節目を目前にした2024年12月、アトリエの子ども219人が描いた絵本『ぼくのたんじょうび』が完成。教え子たちの力作に「私の心をガチッと受け止めてくれました」と感激する中嶋さんは、今の子どもたちからさらに未来の子どもたちへ、震災の記憶を伝えたいと願っている。

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「本番直前…受験生の体調管理はどうする?」(『newsおかえり』2025年1月14日放送)では、中学や高校、大学の入学試験が1月中旬からいよいよ始まることを受け、万全な体調で試験に臨むため、受験生が気をつけるべきことを伝えた。

全国でインフルエンザが猛威を振るい、警戒レベルの大流行となったこの年末年始。流行のピークは過ぎたものの、大阪市内のクリニックでは発熱患者がいまだ後を絶たないという。

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そこで、大事な本番を控えた受験生に実践してほしいインフルエンザ対策を医師に聞いてみると、重要なのは「しっかり寝ること」「規則正しく食事をする」の2つとか。つまり「日常生活をいつも通り過ごす」ことが、感染から体を守る力を養うのに最も有効な方法なのだ。

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