総重量300キロのバイクを操る25歳女性白バイ隊員に密着! 全国2位の実力を備えた兵庫県警 交通機動隊所属の運転技術がスゴイ

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思わず推したくなる人たちのお仕事に密着する「#推しごと拝見」。今回は、鍛え抜かれた運転技術で人々の安全を守る白バイ隊員の1日をのぞいてみました。

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兵庫県警 交通機動隊に所属する橋本杏香巡査(25)は、県警の白バイ隊員およそ190人中、現在たった9人しかいない「白バイ特別訓練員」。高い運転技術を持つ白バイ隊員のなかでも、特に素質を認められ、大会などに出場する精鋭部隊です。

取材班が密着したのは12月2日。午前8時、神戸市内にある兵庫県警警察機動隊本部に出勤した橋本さんは、訓練着に着替えて車庫へ。身長150cmと小柄ながら、総重量300キロの白バイを操り、運搬用のトラックに乗せます。

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そして、小野市にある県警の訓練所へ。全国の都道府県警察を代表する白バイ隊員が集まり運転技能を競う、年に一度の大会「全国白バイ安全運転競技大会」に向けた訓練に励みます。

昨年10月に開催された大会では、兵庫県警が男性の部で26年ぶりの団体優勝。橋本さんは個人総合で2位に入賞し、次は優勝が期待されているだけに、訓練にも気合いが入ります。

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「ファイト!」という力強いかけ声とともに走り出した橋本さん。午前中は基本の「8の字走行」をひらすらくり返します。監督として指導にあたる原田裕作警部補によれば、小柄な橋本さんが大型バイクを操るのは相当難しいそう。しかし、それをカバーするだけの技術があり、「体の動きに無駄がない」と巧みな運転を絶賛します。

【動画】橋本さんが白バイ隊員を志したのは小学生のころ。街やテレビで見た白バイに憧れを抱いて以来、「警察官以外の職業は考えてなかった」そう。

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午後からは、大会の競技の一部を再現したコースに臨みます。序盤は円錐形のパイロンを左右にかわしながら走る「パイロンスラローム」から「8の字走行」を経て、狭い道でのUターンを想定した「小道路旋回」。最後にもう一度パイロンをかわしてゴールです。

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タイムは28秒1。大会での記録29秒975より早くなってはいますが、原田警部補からは「(時間の)ロスが多い」と厳しい指摘が。本番では慎重に走る分、訓練では「28秒台でミスなし」が基準なのです。

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訓練所から本部に戻った隊員たちは、午後4時、隊を挙げての年末の一斉警戒のため、白バイで街へと出動。橋本さんも交通量の幹線道路で、歩行者が安全に横断できるよう交通整理にあたります。

日も暮れ、車通りが増えてくると、赤色灯を回しながら国道2号を走行。およそ1時間をかけて警戒走行し、本部に戻ったのは午後6時すぎ。訓練に街頭活動とあわただしい師走の1日が終わりました。

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年が明けた1月7日、橋本さんの姿は神戸メリケンパークにありました。この日は、年始の恒例行事「年頭視閲式」。警察としての士気を高めるとともに、県民に活動を知ってもらうため、各部隊の警察官およそ300人が行進します。

クライマックスは、白バイ特別訓練員ら10人が日ごろ鍛えた走行技術を披露する「テクニカル走行」。橋本さんたちが、港町神戸をイメージした「波」や「渦巻き」などの動きを、一糸乱れぬ見事なライディングで表現します。

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実はこのプログラム、昨年の年頭視閲式で披露するはずでしたが、1月1日に発生した能登半島地震の影響により中止に。隊員の一部は被災地に派遣され、支援にあたりました。

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そして今年、息の合った走りを披露した隊員たちに大きな拍手が。式の後、橋本さんは観客から次々に声をかけられていましたが、その中には警察官になりたいという大学生の女性も。橋本さんは「絶対いける」とエールを送ります。

橋本さんにとっての“推しごと(お仕事)”とは「県民のみなさまの命を守ること」。厳しい訓練をいかした取り締まりや街頭活動で「事故が少しでも減ってくれたら」と思いを明かしてくれました。

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白バイ隊員のお仕事密着は1月20日(月)放送の『newsおかえり』(毎週月曜〜金曜午後3:40〜)「#推しごと拝見」コーナーで紹介しました。

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