大阪・鶴橋で“夜中だけ”営業している夜9時オープンの焼肉店 元サッカー選手や中華の料理人…訪れるのはどんな人々?

街で気になるあの場所、この場所にカメラを置き、夜にやって来る人々の人間模様を探るシリーズ『真夜中の定点観測』。今回は、夜中だけ営業している“焼肉店”を訪れる人々に迫ります。

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大阪きっての焼肉激戦区・鶴橋にある創業31年「鶴八」。営業時間は午後9時から午前3時までの“夜中だけ”やっている焼肉店です。上質なお肉はもちろん、ごまの葉をたっぷりと使った冷麺も人気で、これだけ食べに来る人もいるそう。

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午後11時30分、やって来たのは近所に住む河合学さん(43)。店主とも顔なじみの20年来の常連さんです。現在のお仕事は医療関係の事務職ですが、実は元サッカー選手。去年J3に昇格した「奈良クラブ」で活躍していました。

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小学5年生の息子・要くんもサッカーをしているそうですが、スクール代や遠征の費用などサッカーにかかるお金は、なんと要くんが自分で稼いでいるとのこと。カブトムシやクワガタを繁殖させ、SNSを使って販売しているそうなのです。

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後日、河合さんの家を訪ねた記者が要くんに部屋を見せてもらうと、棚に飼育箱がズラリ。全部で300匹ほど育てているそうで、要くんも「かっけー!」とお気に入りのペルー原産のマルスゾウカブトや、ホームセンターで買えば2万円はするという“カブトムシの王様”ことヘラクレスオオカブトなど、充実のラインナップです。

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もとはサッカーの月謝をまかなうために始めた昆虫の飼育ですが、今は売上の一部を福祉施設に寄付してという要くん。重症心身障害児の友だちを「助けたい」と思ったのがきっかけだそう。要くんの行動に頭が下がります。

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さて、夜も深まる「鶴八」には、板前さんなどプロの料理人のお客さんも。野菜やホルモンを甘辛いタレで煮込んだ名物の韓国風鉄板鍋に「間違いない」「うまい!」と舌鼓を打つのは仕事帰りの中華の料理人です。

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そして深夜1時30分、訪れたのは結婚6年目のご夫婦、小野原唯さん(33)と夫の宝さん(33)。深夜の焼肉をおいしそうに頬張る唯さんは、自身が営む居酒屋の仕事を終えた帰りです。

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大阪ミナミのキャバクラなどで11年間働き、その貯金を元手に店を始めてから1年3か月。唯さんは1人でカウンターに立ち、オーダーに応じてホルモンを焼いたり接客したりと大忙しですが、毎日来てくれるお客さんの「“生きがい”になれたら」と明日もがんばります。

夜の焼肉店。そこには、訪れる人の数だけ物語がありました。

深夜営業の焼肉店に密着した『真夜中の定点観測』は9月17日(火)放送の『newsおかえり』(毎週月曜〜金曜 午後3:40〜)で紹介しました。

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