「禁止になる理由がわからない」公園や商店街での破損行為が問題化している“迷惑スケーター”を直撃!生々しい車輪の跡も…
商店街や公園などでベンチや柱が破壊される被害が相次いでいます。原因は「スケートボード」。なぜ、禁止されている場所で滑るのか?“迷惑スケーター”たちを直撃しました?
大阪・大東市にある深北緑地スケートボードパーク。子どもから大人まで、幅広い世代がスケートボードを楽しんでいます。スケートボードはオリンピックの競技に採用された東京五輪以降、人気が高まり、2017年には全国に100カ所だった専用施設も2024年には475カ所に増加。スケーターたちが楽しむ環境の整備が進んでいます。
その一方、一部の心ないスケーターによる迷惑行為が大きな問題になっています。兵庫・西宮市にある御前浜公園には、海に向かって設けられたベンチが傷だらけに。板がところどころ大きく割れて角が尖り、非常に危険な状態です。
そんなベンチをよく見ると、車輪が走ったような跡が何本も。公園を管理する西宮市の担当者に話を聞くと、どうやらベンチの上でスケートボードをする人がいるよう。そもそも御前浜公園では、人にぶつかる危険性や施設を破損する可能性があることからスケートボード禁止されていますが、それでもやる人が後を絶たないのです。
【動画】迷惑スケーターは神出鬼没。取り締まりが難しく、破損の修繕費は市が負担。つまり市民の税金が使われています。
御前浜で取材を続ける中、記者は偶然にも迷惑スケーターに遭遇しました。周囲に人がいるにもかかわらず、滑り始めたのは若い男性3人組。“スケートボード禁止”の看板をわざわざ横に避けてスペースを作り、堂々と滑り続けています。
記者が直撃し、禁止看板があることを指摘すると「見てなかった」「わかんないです」と逃げるように立ち去る3人。それでもマイクを向け続けると、カメラを回さないことを条件に1人の男性が“禁止エリアで滑る理由”を明かしました。
「だめなのはわかっているが、みんなやっている」「迷惑に思う人もいるかもしれないが、(僕らには)禁止になる理由がわからない」。そして「僕らがベンチを壊したわけではない」。人にぶつかる危険を問うと、男性はこう答えました。「人にぶつかったら責任は取る」と…。
被害は公園だけに留まりません。神戸市の中心部にある三宮センター街も、迷惑スケーターが柱やベンチに残した無数の傷に悩まされています。商店街の中はもちろんスケートボード禁止エリアですが、防犯カメラの映像には、構わず走り抜ける複数のスケーターの姿が映されていました。
数年前から警備が強化され、ここ1年ほどは被害がありませんでした。しかし今年の7月半ば、防犯カメラが新たな迷惑行為を捉えました。映っていたのは、店の外壁に何度もぶつけてターンする迷惑スケーター。店側は壁を磨いて傷を消しましたが、車輪の跡が生々しく残っているところも…。
スケートボードを禁止する商店街や自治体は、こうした迷惑スケーターに厳しい姿勢で臨む一方、スケートボード自体は応援したいと話します。メダリストたちの活躍でブームに火が付いたスケードボード。その火を自分たちの手で消さないためにはどうすればいいのか?自ずと答えは見えてくるのではないでしょうか?
迷惑スケーターの実態は8月29日(木)放送の『newsおかえり』(毎週月曜〜金曜午後3:40〜)の特集コーナーで紹介しました。