【ドラフト会議2024】今年の最注目左腕!即戦力間違いなし。20年に1人の逸材とは!【スカイA】

2024年4月20日 関西学生野球春季リーグ戦 ほっともっとフィールド神戸
関西大1-0立命館大

金丸夢斗(関西大) 4年 投手 177㎝77㎏ 左投左打 神港橘

©️野球太郎

 アマチュア選手の場合、最初の印象が良いとその後はだんだん欠点や課題が気になることが多く、何度見ても素晴らしいという選手は珍しい。そんな珍しい選手の1人が今年の目玉である金丸夢斗だ。初めてピッチングを見たのは2年春のリーグ戦後に行われた「関西5リーグオールスター戦」。関西学生選抜の先発投手としてマウンドに上がり、立ち上がりに2点は失ったものの、2回から4回までの3イニングは1人の走者も許さないピッチングを見せている(最終的に4回を2失点で降板)。当時からスピード、コントロールとも既に大学生としてはトップクラスだと感じた。その後もリーグ戦、明治神宮大会、大学日本代表候補合宿などで見る機会が多かったが、一度も乱れたピッチングを見たことはない。

 そして今年春のリーグ戦。開幕戦は味方のエラーによる失点で0対1で敗れたものの、2試合目の登板となったこの日は被安打3、四死球0、10奪三振で完封勝利とさすがの投球を見せた。いつ見ても素晴らしいと感じるのがコントールだ。この試合でも119球のうちボール球はわずか36球で、ストライク率は69.7%を記録している。先発して多くの球数を投げる投手のストライク率は60%が一つの目安となり、70%近い数字をマークすることは珍しい。さらに金丸はただストライクゾーンに投げるのではなく、両サイドにしっかり投げ分け、いわゆる“逆球”がほとんどないのだ。それでいながらストレートはコンスタントに145キロを超え、終盤まで勢いが衰えることはない。

 特に見応えがあったのが立命館大の4番打者、竹内翔汰との対戦だ。竹内は今年春のリーグ戦でも首位打者を獲得しているリーグを代表する打者だが、第1打席では内角へのストレートでバットをへし折り、その後の2打席でも真っ向勝負で完璧に抑え込んで見せたのだ。唯一のピンチと言えたのは9回。ヒットと送りバントでワンアウト二塁とされたが、その後の打者にも失投は1球もなく、最後の打者からも3球三振を奪って試合を締めて見せた。  これまで20年以上、現場で大学野球を見てきたが、左投手では総合的に見てナンバーワンと言える存在であり、プロでも1年目から一軍の先発として期待できる。1位で競合する可能性も極めて高いが、果たしてどの球団がこの即戦力左腕を引き当てるのか。今年のドラフトで最大の注目ポイントと言えるだろう。(スポーツライター西尾典文)

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