現役の先生と生田絵梨花が本音トーク！ドラマ『素晴らしき哉、先生！』放送記念スペシャル対談（前編）

2024.08.13

生田絵梨花さん主演のドラマ『素晴らしき哉、先生！』（ABCテレビ）が、2024年8月18日（日）にスタート。地上波連続ドラマ主演に初挑戦する今作では、生徒や保護者、同僚など、あらゆる人間関係の板挟みになり、辞め時を探しながらもなんだかんだ生徒のために奮闘していく、Z世代の高校教師・笹岡りおを演じる。同作のスタートを前に、TVerではオリジナルコンテンツを配信中。千葉県立国府台高等学校の昭和&Z世代の先生たちと一緒に、生田が本音対談！　リアルな教育現場の声を聞くことに。

参加してくれた先生は、教員生活20年以上で国語を担当している本間先生と、同じく国語を担当している5年目の宇田川先生。そして数学を担当している3年目の山本先生の3人。それぞれ三者三様の先生たちの実情が語られ、生田さんも興味津々。

まずは各先生の自己紹介から。教師になったキッカケについて、本間先生は「中学生の頃の担任の先生が、バリバリと働く女性の理想像に思えた」ことに影響を受けたそう。山本先生も学生時代の先生がキッカケで、「親身になってくれた先生と一緒に働いてみたい」と思ったことから教員に。宇田川先生は「好きな漫画の『人が死ぬ時は忘れられた時だ』というセリフに感銘を受けて、僕も忘れられないような人間になりたくて。子供たちの人生の節目に関わる仕事だからこそ、誰もが一度は思い出してくれる教師になりたいと思いました」と熱い想いを明かす。ドラマで生田さんが演じる主人公・笹岡りおと同じく、教師という職業への夢と憧れを持って飛び込んできた3人。ドラマとリンクするような、リアルな教育現場のお話が繰り広げられる。

ドラマの主人公・笹岡りおはZ世代の高校教師。実際の現場でも先生同士でジェネレーションギャップを感じるか聞かれると、宇田川先生は「令和になってパソコンやタブレットを使ってやりとりする機会が増えたので、使い慣れていない昭和の先輩方とはデータのやり取りでギャップを感じることがある」とのこと。同じく若手の山本先生は「働き方ではギャップを感じませんが、他愛もない話などでは感じることもありますね。休憩時間に好きな音楽の話をすると、伝わらないことがあったり…（笑）」と、流行や趣味の話ではやはりギャップが出てくるようだ。

一方、昭和世代の本間先生は「私自身はギャップを感じることはないですけど……」と前置きしつつ、ティーンの流行を追いかけるのは諦めたそう。「気にし始めると気が病むので、最近は気にしないようにしています。そこがベテランなのかなって（笑）。スパッと諦めつつ、生徒から話しかけられた時に学ぶように心がけています」と話してくれた。

そんな本間先生、実はフェンシング日本代表としてオリンピックに出場した経験もあるアスリートだったことが発覚！これには生田さんも「すごい！」と驚きを隠せず、「日本代表になってから、先生になったのですか？」と質問。「先生になりたい動機と並走して、ずっと続けていたフェンシングも強くなりたくて、どちらも取り組める教育学部のある大学を選びました」と回答。今では部活で生徒にフェンシングを教えているそうで、「生徒たちにとっては、最高の先生ですね！」と生田さんも感激していた。

そして「この20年のキャリアの中で、辞めたいと思ったことはないんですか？」と尋ねると、「大変で辛いこともありますが、先輩の先生に相談すると『辛いなら、いつでも辞めても大丈夫だから』と言われたんです。そうすると、いつでも辞められるからこそ頑張ってみようと思えて、今まで続けられました」と振り返る。

さらに日々大変なことについて質問。山本先生は「生徒によって考えていることが違うので、一人ひとりと話をしながら『こうした方が、この子のためになるな』と向き合い方を考えるのが大変」だという。

生田さんも「私も先生を演じながら、年齢の近い生徒たちと向き合っていると距離感が難しくて。友達ではないし、先生として教壇に立つ時にどう存在していいんだろうって悩むときがあります……。生徒と接する時に。心がけていることとか意識していることはありますか？」と聞くと、「なるべくたくさん関わりたいと思っているので、ホームルームの掃除があっても常に一緒にいたり。だけど年齢が近いと友達みたいになるところもあるので、安易な考え方をしている場合は厳しく言ったりして、線引きをしています」と、生田さん演じる笹岡先生と歴が近い山本先生がアドバイス。

これを受けて生田さんは「その分プレッシャーもありますよね。先生だから間違ってはいけないとか。自分が注意した分、自分は正しくあらねばならないとか。そういうこともよぎりますか？」と返すと、「不安はあります。だけど、それを信じてやってくれた生徒達の様子を見てると間違ってなかったのかなって思ったり」と応えて、生田さんを頷かせた。

先生たちのリアルな声に「本物の先生方と私ができていることは全然違うと思うんですけれど、すごく勇気づけられました」と役作りにも繋がった様子。

インタビュー後編では、先生たちから役作りに欠かせない板書のレクチャーも！生田さん、うまく書けたのでしょうか？　

【第１話あらすじ】

笹岡りお（生田絵梨花）はＺ世代の高校教師。親の反対を押し切ってまで就いた夢の教職だったが、現場の実態は過酷さを極め、２年目にして退職を考えるほどストレスフルな毎日を送っている。

そんな中、生徒の万引き事件が発生。りおは、面倒ごとに関わりたくない教頭・中路克博（柳沢慎吾）の指名で顔も名前も知らない生徒の迎えに行かされ、被害店主から嫌味・小言を嵐のように浴びせられた挙句、家に帰っても誰もいないという生徒に情けをかけたばっかりに、回っていない寿司をねだられ自腹で奢るという理不尽な目に遭う。

りおは、本業の授業以外にやることが多すぎる現状への不満や愚痴を、普段からSNSの裏アカウントに投稿。さらに、なんでも話を聞いてくれる彼氏の大友聖也（小関裕太）に本音を吐き出すことで、これまでどうにかやり過ごしてきた。が、そんな我慢も限界。いよいよ退職を決意し、学園長室の扉を叩く。と、学園長の山城陽子（萬田久子）から、教員に欠員が出たため新学期から３年生の担任をお願いしたいとまさかの逆オファーが…！？　「これ、絶対に断れないやつ！！」