スゴ腕万引きGメンvs.連続万引き犯 3週間の死闘 犯行を繰り返す女の正体は…?
万引き犯と戦うスゴ腕Gメンに密着するシリーズ。第3弾の今回は、悪質な常習犯との3週間にわたる戦いに密着。被害から店を守るGメンの執念に迫ります。
大阪府内にあるスーパー。夕方、万引きGメン歴20年の石原知典さんが目をつけた1人目は、ソワソワと落ち着かない高齢の女。周囲を何度も確認しながら、防犯カメラの死角で商品を買い物袋入れるなど、警戒心は強いようです。
袋入りの飴を袖口に隠し、そのまま外に出ようとしたところで「こんにちはお母さん。わかってはるやろ?」と声をかけるGメン。手慣れた様子で万引きをしていたのは、近くに住む84歳の女でした。
全部で15点、計4129円分を盗んでいた女。事の重大さに気づいたのか「どうしよう、困った」と激しく取り乱し、「子どもに言うたら生きてられへん」と家族の連絡先を教えるのを頑なに拒否。警察署に連れて行かれました。
2人目は70代の男。ほとんどの商品の精算を済ませていましたが、1点だけをポケットに入れ、万引きしていました。「買ってないやろ?」とGメン、「払ったよ!」と主張する男。押し問答の末、「金払うの忘れてた」とポケットから取り出したのは220円の“鶏肝の煮込み”。
さらに、「金はあんねん」と男が見せたのは束になった千円札。たくさんの現金を持っていたのに払わなかった言い訳に、自らの年金を持ち出します。「1か月で年金6万円やぞ」「6万円でどないして生活すんの」と抵抗するも、警察官に諭され、代金を支払って帰っていきました。
【動画】万引きの被害額は年間4600億円以上。高齢者の犯行が増えています。
3人目は、大阪市内にあるスーパーで発見。一見、どこにでもいそうなごく普通の高齢の女性ですが、Gメンはただならぬ空気を感じていました。
1階と2階の2フロアに分かれたこちらのスーパー。エスカレーターで1階に降りる間に、バッグに何かを入れたようでしたが、Gメンがいた位置からはよく見えません。結局、そのまま平然した様子で店を後にした女。しかし、防犯カメラとは別の場所に取材班が設置していたカメラの映像を確認してみると、商品をカバンに入れる様子がハッキリと!
店内の死角を知り尽くし、万引きをくり返すこの女。このスーパーを悩ませる連続万引き犯だったのです。
その1週間後、女は再び来店。万引きの瞬間を目にしたGメンは、確実に仕留めようと慎重に追跡しますが、どうやら気づかれてしまったよう。女は商品を棚に戻し、店を出て行きました。
それからさらに1週間後、店内にはまたもあの女が! 3週連続で現れた女の姿に、Gメンの表情にも緊張が走ります。二度も逃しましたが、今回は捕らえることに成功。連続万引き犯の正体は、なんと90歳の女でした。
Gメンに問い詰められ、万引きを繰り替えていたことを認めた女。署名し、二度と来店しないことを誓いました。被害に苦しむスーパーを救うため、今日もGメンは客の中にまぎれ、万引きに目を光らせています。
スゴ腕万引きGメンの活躍は7月26日(金)放送の『newsおかえり』(毎週月曜〜金曜午後3:40〜)の特集コーナーで紹介しました。