愛する娘のために…深夜もがんばるシングルマザーのトラック運転手やラーメンデートを楽しむラブラブ夫婦も!夜の「道の駅」で出会った人間ドラマ
街で気になるあの場所、この場所にカメラを置き、夜にやって来る人々の人間模様を探るシリーズ『真夜中の定点観測』。今回は、24時間利用できる“道の駅”を訪れる人たちに迫ります。
今回の舞台、奈良市の名阪国道・針インターチェンジを降りてすぐの道の駅「針T・R・S(テラス)」は、地元の新鮮な野菜や果物が並ぶ「とれしゃき市場」や、天然温泉の温浴施設「はり温泉らんど」などが人気です。
午後7時半、道の駅のラーメン店にやって来たのは奈良市に住む50代のご夫婦。4人の子どもたちが独立後は、2人でよく出かけるそう。夫の真彦さんは建設業、妻の未幸さんは狩猟犬の“甲斐犬”を育てるブリーダーです。
スキンヘッドの真彦さんは、未幸さんから「坊ちゃん」と呼ばれているとか。アニメ『千と千尋の神隠し』に出てくる巨大な赤ちゃんに似ているからだそうで、そんなニックネームをつけられても未幸さんが好きで好きで「しゃあない」と笑う真彦さん。ラブラブなお2人から幸せがあふれ出しています。
午後10時前、「はり温泉らんど」でお風呂を楽しんできたばかりという男性は、長距離トラックのドライバー・森田さん(58)。40年間、10トンのトラックで日本全国を走ってきたベテランドライバーに、最近話題のあの問題をぶつけてみました。
今年4月の法改正で、トラックドライバーの拘束時間が原則1日13時間以内に制限された「物流の2024年問題」。「僕からしたら、国は何を考えてんのかなっちゅう感じやねんけど…」と森田さん。「走りたくても走れない」ドライバーの本音があふれます。
【動画】24時間利用可能な“憩いの場”には真夜中にも次々とドライバーが。
さて、「針T・R・S」には深夜にも多くの人が訪れます。お目当ては、およそ500台が停められる24時間無料開放の駐車場。夜が更けると、ここで休憩をとるドライバーやライダーが次々とやってくるのです。
午前1時、現れた女性は軽貨物トラックのドライバー・中道さん(40)。姫路市から荷物を運ぶ途中に立ち寄ったそうです。中道さんは2人の娘を持つシングルマザー。19歳で結婚して23歳で離婚。子どもを育てるために運送業を始めました。
「子どもたちに、お金がないことで好きなことを我慢させたくない」と夜遅くまで懸命に働く母の背中を見て育った娘たちは長女が21歳、次女が20歳に。長女は夢だったウエディング関係の仕事に就き、次女は保育士を目指して学校に通っています。
「娘が幸せになってくれたら一番うれしい」と満面の笑顔を見せる中道さん。そんなやさしいお母さんが抱く“夢”とは?
ほか、埼玉から愛犬4頭を連れてやってきたご夫婦なども登場する「針T・R・S」の『真夜中の定点観測』はABCテレビ『newsおかえり』(毎週月曜〜金曜 午後3:40〜)のニュースの公式チャンネルで公開中!