滋賀県彦根市にある“トトロがいそうな山”を調査　イケメンアイドルがアナウンサーを肩車！？　彦根城の外堀に秘められた謎とは？

2025.12.22

スタジオジブリの名作『となりのトトロ』のトトロがいそうな山が、滋賀県彦根市の商店街にあった!?　現地でA.B.C-Zの塚田僚一は、体重73kgのABCテレビ・福井治人アナウンサーを肩車して謎の山を観察！　非常に苦労しながら調査したところ、彦根の驚きの歴史がこの山に隠されていたことが判明した！

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“トトロがいそうな山”は、彦根城の南側にある中央商店街を歩いていると、突如目の前に現れる。実物を前にした塚田は、「久石譲さんの曲が（頭の中に）流れてきたね。ここだけ切り取ると確かにトトロの世界観だ」とビックリ。木が生えている位置は、そばにある民家の2階ほどの高さで、山を取り囲むように石垣が施されている。この山をもっとよく見るため、塚田は福井アナを肩車した。

福井アナは塚田よりも体格が良く、その体重はなんと73キロ！　筋肉が自慢の塚田もさすがにつらく、「あああああっ！　本っ当に重い！」と絶叫した。一方の福井アナは、「あのぉ～塚田さん、石垣が続いていますね。その上にはキレイな紅葉の木が」とのんびり。塚田から降りたあとに、「腰痛めていませんか？」と心配しつつも、「やってみたかったんですよ、塚田さんの上に乗るの！」と嬉しそうだった。

山の裏側にまわった塚田と福井アナは、「特別史跡彦根城跡　外堀遺構（土塁）」と記載された説明版を発見。トトロがいそうな山が、彦根城の外堀を造ったときにできた土塁だと判明した。

滋賀に詳しい以倉敬之さん（京都のミニツアー・まいまい京都代表）いわく、かつて彦根城には3つの堀があり、トトロがいそうな山は、一番外側の堀を造った際にできたもの。近年外堀がなくなったために、商店街に山だけが残ったという。

謎の本題はここからだ。以倉さんによると、「外堀は元々総延長3.8キロメートルくらいの結構大規模なもの」で、「防御のためだけではなくて、琵琶湖と城下町を結ぶ重要な水運ルートとしての役割も担っていた」という。そんな大事な外堀を埋め立てたのは、「彦根ならではのある事情があった」からだ。そのヒントとして以倉さんは、彦根口駅近くにある千鳥ヶ丘公園へ向かうように、塚田と福井アナに指示した。

千鳥ヶ丘公園は、公園というよりも山のよう！　塚田と福井アナは、規模の大きさに愕然としながらも調査し、平和を祈る2つの塔を北エリアで発見した。そこから塚田は、千鳥ヶ丘公園もトトロがいそうな山と同じ土塁という仮説を立て、「土塁でできた山があちこちにあり、雨などで崩れて被害を起こしたため埋め戻した」と推理した。千鳥ヶ丘公園は、公園というよりも山のよう！　塚田と福井アナは、規模の大きさに愕然としながらも調査し、平和を祈る2つの塔を北エリアで発見した。そこから塚田は、千鳥ヶ丘公園もトトロがいそうな山と同じ土塁という仮説を立て、「土塁でできた山があちこちにあり、雨などで崩れて被害を起こしたため埋め戻した」と推理した。

やがて塚田と福井アナは公園内で、約1000年の歴史をもつ長久寺を発見。住職から寺の歴史が書かれた資料をもらったが、「今回の謎とは関係なし」と判断し、西エリアへ調査に向かった。

やがて塚田と福井アナは、150センチメートルほどの高さの、なが～い石垣を発見。この石垣から2人は、「彦根の街にはかつて外堀を作るときにできた土塁の山があちこちにあり、それが大雨などで崩れ、土砂災害を引き起こす原因となっていた。そのため、土塁を堀の中に戻し、外堀は埋められた」と最終予想をまとめた。

2025年内最後の謎解きということで自信満々な塚田と福井アナだったが、2人の推理の結果は100点満点中まさかの0点！　彼らに以倉さんがたどり着いてほしかったのは、千鳥ヶ丘公園の西側にある鳴宮神社だ。神社の説明版には、「菅原道真公（大神様）は、学問の神様としてひろく信仰されています。また、当地の風土病であった通称おこり（マラリヤ）の神様として近辺の崇敬をうけておりました」という記載があった。

水の流れが悪かった彦根城の外堀は、マラリア原虫を媒介するハマダラ蚊の一大生息地だった。実は彦根城周辺地域では、あの源頼朝もかかるほど昔から風土病としてマラリアが猛威を振るい、大正時代には、全国のマラリア患者の約半数が滋賀県民だったらしい。戦後にマラリア対策が本格的に施行され、根源のひとつである外堀が埋め立てられたのだった。水の流れが悪かった彦根城の外堀は、マラリア原虫を媒介するハマダラ蚊の一大生息地だった。実は彦根城周辺地域では、あの源頼朝もかかるほど昔から風土病としてマラリアが猛威を振るい、大正時代には、全国のマラリア患者の約半数が滋賀県民だったらしい。戦後にマラリア対策が本格的に施行され、根源のひとつである外堀が埋め立てられたのだった。