大規模火災の発生した原因が実は「クマ問題」にもつながる?深掘りをさらに深掘って見えてくること 北村真平「news おかえり」アナウンサーリレーコラム
「news おかえり」アナウンサーによるリレーコラム。今回は木曜・金曜に出演中の北村真平アナウンサーです。
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11/21(金)の「newsおかえり」では大分・佐賀関で起きた大規模火災を取り上げ、なぜ延焼が拡大したのか?をお伝えしました。大きな要因として考えられているものが3つあります。最大の要因は“強風”ですが、次に“住宅が密集していたこと”が挙げられています。
この住宅が密集している場所の中でも特に最低限の安全確保が難しいとされているのが、危険密集市街地です。実はこの危険密集市街地が関西には多いのです。みなさんが住んでいる地域にも、道が細くて木造の建物が多い場所ってありませんか?
そして大規模火災が起きた理由の3つ目の要因として“空き家”の多いことが挙げられています。空き家は庭が手入れされていないため草木に火が燃え移りやすく、また人が住んでいないため出火が発見されず消火活動が遅れてしまうのです。その空き家が増えている背景には地域の「高齢化」があります。
つまり大規模火災が起きる要因の裏側には「空き家」「高齢化」といった社会の課題が詰まっている、ということをお伝えしました。
いくつかある対策の中に空き家を貸農園にする方法や密集地の家同士が外の水栓を使っていいようにする「じゃぐち協定」などがあるのですが、いずれも地域に住んでいる人の連帯で出来ることなんですよね。
ですから、私の今回の大きな気づきは「防災には人と人とのつながりが深く関わっている」と分かったことでした。また「空き家」「高齢化」という課題がピースの一つとして出ていましたが、実は同じ課題が「クマ」の話にもつながってくるんです。空き家が増えていること、大都市と農村地帯の中間地帯が人口減によって荒れてしまっているからクマが増えているという。
「深掘り」は、色々な気づきを与えてくれるコーナーだと思います。みなさんも「newsおかえり」で「深掘り」コーナーを観ながら、色んな方向に考えを広げてみるとコーナーの味わいがいっそう増すかもしれませんね。
(次回は久保光代アナウンサーが担当します)
北村真平
『newsおかえり』(毎週月曜〜金曜午後3:40〜)木・金曜に出演中。“きょうの深掘り”担当。2008年入社。京都市左京区出身。実はABCラジオポッドキャスト「よな水リターンズ」もやっています。




