「なんということでしょう!」 姉妹番組『ビフォーアフター』と『ポツンと一軒家』が合体スペシャルで海外へ! 南フランスの松が生える店を匠が感動リフォーム

実は姉妹番組という『大改造!!劇的ビフォーアフター』と『ポツンと一軒家』の合体2時間スペシャルが、10月5日、ABCテレビで放送された。前半の『大改造!!劇的ビフォーアフター』パートでは、店の中に樹齢100年の巨木が生えるレストランの問題を、匠が南フランスに出張リフォームして解決。後半の『ポツンと一軒家』パートでは、リフォームを依頼した日本人シェフの紹介で、アルプス山脈の奥深くにある「ポツンと一軒家」オーベルジュ(宿泊施設つきレストラン)を訪れた。

番組に依頼を寄せたのは、南フランスのコート・ダジュールにあるフレンチレストラン。地中海に面した海辺のリゾート地、カーニュ・シュル・メールで日本人のオーナーシェフ(46歳)と、世界大会で優勝経験のある腕ききのパティシエである妻(34歳)が営んでいる店だ。

店の中に樹齢100年の松の木が、屋根を突き抜けて生えているという前代未聞の物件。夫婦はこの松に「一目惚れ」して物件を手に入れたが、今なお成長を続けている松の生命力で床がひび割れ、地中海性気候の激しい雨による雨漏りに悩まされているという。また調査で、松の幹が建物を支える梁を押し出し、建物倒壊の危険まであることがわかった。

この危機を救うため、日本から約1万kmを越えてやってきたのは、「ガーデンリフォームの匠」金井良一(74歳)。10年前にはドイツの物件の庭も大改造している海外リフォーム経験者だ。

工事期間はわずか1週間。匠は、柔道の元フランスチャンピオンだという地元公務店の社長率いる職人チームと協働することに。まずとりかかったのは、安全確保。倒壊寸前だった梁を切断し、新たな柱で補強。幹と壁の接触部分が取り除かれ、木にも「解放感」がもたらされた。

次は屋根の雨漏り対策。ゴムシートを菱形に切り分け、日本の伝統技法である「鎧張り(鱗張り)」で重ねて貼り付けるという独自の工法で防水処理を施した。これにより、今後の松の成長や強い風による揺れにも柔軟に対応できるようになり、長期的な雨漏りの問題に終止符が打たれることに。

室内の床には、根の成長に伴うひび割れが発生。力強く伸びる根の姿に「生命力」と「躍動感」を感じた匠は、根を塞ぐのではなく、「根上がり」という日本の造園技法を用いて根を露出させ、見せるデザインへと昇華させた。

匠はまた、「店内に和風の壺庭のような小さな庭を作ってほしい」というシェフの要望に応え、囲いを制作。「廃材のスタイリスト」と称される匠は、床を壊した際に出たコンクリートの廃材を土台として再利用し、その上に地元の砂利を混ぜたモルタルを塗布。モルタルが乾く前に水で洗い流し、骨材を浮き出させる「洗い出し」という日本の伝統技法で仕上げた。

窓際の狭いスペースには、プラスチック製の洗面器を型としてモルタルで円形のつくばい(水鉢)を作り、近所の農場から譲り受けた竹で「かけひ」を設置。つくばいに水が流れ落ちる仕掛けも組み込んだ。「植物は水の音があると元気になる」という匠は、ずっと室内に閉じ込められてきた松に水の音をきかせ、松の周りに植えた植栽に水をやることで、幹自体にも「潤い」が戻ってくるのではないかと考えた。植物に対する深い愛情と優しい配慮のなせる技だ。

リフォームを終えた店にやってきた夫婦は、想像もしなかった「日本庭園」の出現に「すごいしか出てこない!」と感極まる。長年悩みの種だった松が、その力強い根をあえて見せる「根上がり」という形で、店の新たなシンボルとなり、和と洋が融合した美しい空間へと生まれ変わった。「いつも匠だったらどうするんだろうと夫と話していた」という番組ファンの妻も大感激。シェフも心からの感謝を伝えて涙を見せた。

フランス人の職人たちも匠の技術に感嘆。初めて見るさまざまな技法に敬意を示す。匠もひとりでフランスで作業する不安を打ち消してくれた彼らに、愛用の剪定道具をプレゼントして感謝を伝えた。

パネラーの林修は、「改めて仕事に大切なのは想像力だなって。仕事って期待通りじゃだめですね。期待を超えて初めて感動になるんだとわかりました」と感心。MCの所ジョージが「木1本でこれだけ感動するんだね」といえば、ゲストの葵わかなは「関わった人の人生まで変えてしまったよう」と称賛。一同大感動のスペシャルとなった。

これらは、10月5日放送の『「大改造!!劇的ビフォーアフター」×「ポツンと一軒家」合体スペシャル!』(ABCテレビ)で紹介された。

番組情報

大改造!!劇的ビフォーアフター
3月16日(日)よる7時00分~8時56分放送

関連記事

おすすめ記事 おすすめ記事