号泣の嵐『探偵!ナイトスクープ』享年30…美男子兵隊さんに「生きて帰ってきてほしかった」 93歳女性の後悔、積年の想いとは

バラエティ番組『探偵!ナイトスクープ』(ABCテレビ)へ、80年以上前に文通をしていた“あこがれの兵隊さん”に会いたいという依頼が、93歳の女性から寄せられた。30歳の若さで国のために散っていった兵隊さんを想う、依頼者の涙にもらい泣きせずにはいられない……。

【動画】空襲を逃れて今も残る、戦時中の貴重な手紙を公開 「兵隊さんには弟も妹もありませんので……」兵隊さんの依頼者を想う心に、探偵が思わず涙

大阪出身の依頼者が、秋田生まれの“兵隊さん”と文通を始めたのは、彼女が小学1年生の頃。きっかけは、依頼者が慰問袋(兵士のために日用品や嗜好品などを詰めた袋)に入れた手紙に、兵隊さんがたまたま返事をしたからだ。依頼者いわく文通は6年も続き、「(手紙から彼の)優しいお人柄は手に取るように伝わった」という。実は兵隊さんは、依頼者宅を訪れたことがあるが、依頼者は疎開先にいたため、結局2人は一度も会うことがなかった。

戦争が終わって80年以上が経ち、あるとき依頼者は、兵隊さんの名前が沖縄の慰霊碑に刻まれていることを知った。慕っていた彼の死を知った依頼者は、「胸が苦しくなって、やっぱり生きて帰ってきてほしかった」と思ったという。一度も兵隊さんに会えなかったことが、「心残りでならない」という彼女は、「(彼の)お墓を探し出し、80年間の積年の想いを手紙にして届けたい」と、『探偵!ナイトスクープ』に協力を求めたのだった。

そこで『探偵!ナイトスクープ』は、兵隊さんの故郷・秋田の遺族連合会に連絡をとり、戦没者の名簿を見せてもらうことに。やがて依頼者たちは、3万人以上の戦没者が記された名簿から、なんとか兵隊さんの名前を発見。彼が沖縄戦終結の1ヵ月前に命を落としていたことがわかると、依頼者は「本当に惜しいですよね……」と泣きながら呟いた。

やがて依頼者は、兵隊さんの姪ら遺族がいる秋田県大館市へ。遺族の自宅には、30歳の若さで亡くなった兵隊さんの遺影があった。姪いわく叔父(=兵隊さん)は、「立派」「かっこいい」「背も大きくて美男子」で、彼から「お洋服とか靴とかを買っていただいた」という。

そんな遺族とともに、依頼者は兵隊さんが眠る墓へ。念願の墓参りをして、天国の兵隊さんに語りかけるように、彼へ綴った手紙を読み始めた。依頼者は、小学生だった自分がもう93歳であることを兵隊さんに報告。そして、「私は25歳で結婚し、男女2人の子どもに恵まれ、孫5人も成人しました。兵隊さんに負けないように頑張ることができました」と、これまでのことを伝えた。

さらに依頼者は、「お国のために戦っていただき、ありがたいことですが、生還なさった兵隊さんにお会いしてお話したかったです」と本音をもらした。そして最後には、「幼い私に、厳しい軍務の折々に優しいお手紙をありがとうございました。どうか安らかにお眠りください」と泣きながら感謝した。

なお、依頼者、兵隊さんの遺族、探偵、スタジオ一同の心を揺さぶったこの依頼VTRは、6月27日に放送された『探偵!ナイトスクープ』で公開された。依頼者は、同放送回のスタジオにも登場し、「探偵さんやらみなさんのおかげで、こんなに嬉しいことはありません」と感謝。彼女に特命局長の村上信五(SUPER EIGHT)も瞳をうるませ、「自分たちが心の中で想っている、大事な人を振り返る良いきっかけをいただいたと思います」と語った。

【動画】号泣必至……。小学生だった少女は今や93歳。あこがれの兵隊さんの墓前で手紙を読み、「もうなんかお会いできたような気持ちになっています」

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