滋賀の人気ガラス作家が水と光をテーマに新たな技法で琵琶湖を表現! 教えを乞うた先は現役最高齢95歳の切子作家
40万人もの人が訪れる栃木県の「益子陶器市」。その中で多くの人が詰めかけているた展示がありました。それは、なんとガラスの器!? まるで波紋のような揺らめきを表現したデザインが話題です。作ったのは滋賀県に暮らすガラス作家の「サブロウ」こと中田光彦さん。滋賀県高島市にある工房「神通硝子製作所」で妻の祐季さんとともに作品を制作しています。
琵琶湖に接する高島に3年前に移住し、工房を構えた中田さん。滋賀を愛し、琵琶湖を愛する中田さんの代表作は琵琶湖の水と光をテーマにしたシリーズです。板ガラスと粉ガラスを熱して融合させ、波紋のようなデザインを作る「あふみ」。溶けた雪の質感をイメージした「しゃりしゃり」。どちらも電気窯を使用したキルンワークという技法で制作しています。小さなガラス板や粉ガラスを組み合わせ、熱して溶かし、一枚にするキルンワーク。冷ましてから研磨・成形を経て、陶器の型に乗せて熱するなど、手間ひまをかけて完成。この他にも、切子など多彩な技法で皿やグラスなどの器を生み出しています。
滋賀県の大津市で生まれ育った中田さんは海外への憧れが強く、高校卒業後はドイツに渡り、ワインの販売に従事。そこで妻の祐季さんと出会い、二人で訪れた旅先の教会でガラス工芸に出会いました。
帰国後は富山県にあるガラスの研究所で学び、富山でガラス作家として腕を磨いていた中田さん。しかし、心の中にはいつのときも地元である琵琶湖がありました。そして2022年、ついに琵琶湖に接した高島市へ移住し、琵琶湖の近くでガラス作りを始めます。
春に個展を控え、新たな作品作りに取り掛かかることになったる中田さん。高島に咲く草花をモチーフにした切子のグラスです。しかし、彫り方に苦戦。そこで、以前に“花切子”を教わった第一人者に教えを乞うことにしました。現役最高齢、95歳の切子作家、藤本幸治さんです。刃の当て方などを実演で教わった後、デザインにもアドバイスをもらい、藤本さんの言葉から大きなヒントを得た中田さんは切子グラスの制作を再開。どんなグラスに仕上がるのでしょうか? 中田さんの熱きチャレンジに密着します!
『LIFE~夢のカタチ~』は、5月10日 土曜 午前11時から放送。(ABCテレビ/関西地域で放送、TVer見逃し配信あり)
