松田美由紀が何度も何度も読み返し「生きててよかった」と感じた比嘉愛未からのメッセージとは?

比嘉愛未&岩田剛典W主演のラブサスペンス『フォレスト』(ABCテレビ・テレビ朝日系列 毎週日曜よる10時15分)に出演中の、松田美由紀さんへのインタビュー後編です。初共演した比嘉さんとの相思相愛エピソードや、撮影を通して考えた「子どもへの愛」について、まっすぐに語ってくれました。

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――鈴子と楓の間には確執がありますが、松田さんは本作で初共演した比嘉さんととても仲良くなったそうですね。「フォレスト」の制作発表会見での、比嘉さんの「大好きです」「元旦に絶景の写真を送り合いました」「会うとハグ」という発言から、松田さんへの愛情が伝わってきました。松田さんも比嘉さんのことを「大好き」とおっしゃっていましたが、その理由を改めてお聞きしたいです。

(比嘉さんは)本当に明るい人なんですよ。すごくしっかりしていて、がんばり屋さんで。意外と人に頼ったことないんじゃないかなと思うんです。私が想像するに、甘えベタなんじゃないかな。そんな比嘉さんが、私にラブメッセージをくれたんです。

私、嬉しくて本当に泣いちゃって。「生きててよかった」と思えました。何度も何度も読み返しています。この撮影をしていた時期に、家族の関係に悩んでいたんです。みんな成長して、それぞれが大人になってくると、私の子どもではなくなってくるというか、ひとりの人間になっていく。それなのに、私がいつまでたっても彼らを「子ども」として世話を焼きたがるから、私から離れたがるわけです。(親子関係においては)当然のことなんですけど、すごく喪失感があって。「自分は独りぼっちだ」という気分になっていたときにこの仕事をいただいて、現場で比嘉さんに出会えて、みんなから愛されて、ものすごく嬉しかったんです。

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――素敵なめぐり合わせですね。

そう。すっごく幸せで、救われたような気持ちになりました。そして「愛ってなんだろう?」と考えました。鈴子が楓によかれと思ってやってきたことは愛があるからですし、親として教えなければいけないという責任感もあったと思うんです。でもその愛が強すぎるという意味で、鈴子と私はすごく似ているなという気付きがありました。私も子どもたちに愛を押し付けていたかもしれません。気を回して何かを与えたり。良かれと思って「こうやったらいいよ」とアドバイスして答えを出してあげる。

でも、それは彼らが自分自身で選択することを、実は、私が奪っていたのかもと気付いたんです。親は子どもが小さくて歩けない頃から育てているから、当然「私が教えなきゃ」「私が道を拓いてあげなきゃ」と思うわけです。でも、その自身で選択する自由を鈴子は楓から、奪っていたんじゃないかなって。そういう意味で、私も本当に考えさせられました。

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子供が本当に必要なものって、「自分で選択してできた!」という自信なんですよね。勉強になる仕事だったなと思います。「自分で選択して、できたと言う自信」それを親は応援するだけなんです。

日本人はマザコンというのがよく話題にあがりますよね。でも、実際はマザコンの息子なんて、とっても特殊で、そんなに多くいないと思うんです。奥さんや恋人ができると、マザコンイメージを嫌がってか、母親に愛情表現をしなくなるんですよね。男の子は小さな時、育てるのがすごく大変なんです。走り回る、自己主張が強いなど。シャイもあってか日本人の男の子は母親に冷たい印象がありますね。でも海外では、ストレートにもっと母親を大切にすると思うんです。韓国もそうだし、イタリアもそういうイメージがあります。私は、母親にも愛情表現する男の人はとても素敵だと思うんです。奥さんも彼女も、いずれ母親になるわけですから。

親子の問題はつきませんね。とにかくお母さんには優しくしてほしいものです。(笑)

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――松田さんが比嘉さんや現場のみなさんに愛される理由がわかる気がしました。では、最終回に向けての鈴子の見どころをお願いします。

今はずっと昏睡状態の鈴子ですが、これから物語がどうなっていくか。そろそろ視聴者の方も、暴れまわる鈴子不足になってくれていたら嬉しいです。

取材・文/須永貴子 ドラマ『フォレスト』は、ABC・テレビ朝日系列で毎週日曜よる10時15分放送。放送終了後、TVer、ABEMAで見逃し配信。U-NEXTでこれまでの全話を配信中。

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