『探偵!ナイトスクープ』ハイレベル過ぎる大議論⁉「人は生きてるだけで偉いのか」 居酒屋での言い争いが超ハイレベルディベートに発展
バラエティ番組『探偵!ナイトスクープ』(ABCテレビ)が、「人は生きてるだけで偉いのか」という哲学的な問いを大調査した。女性たちの居酒屋での言い争いから始まったこの疑問は、街頭調査を経て、とある高校の強豪ディベート部の大討論会に発展! 果たして、その最終結論は……?
【動画】生死をさまよった経験がある老齢男性は「生きてるだけで偉い」派。街ゆく人達の意見が深い……!
事の発端は、仕事のミスで落ち込む29歳女性と、彼女を飲みに誘った同僚女性の会話だ。当時29歳女性は、「私なんか何の取り柄もない。生きる価値のない人間や」と卑屈になり、同僚は、「誰だって、生きてるだけで偉いんやで」と返答。その後2人は、酔いも手伝って「ホンマに『生きてるだけで偉い』んやったら、私は何で毎日汗水流して働いとんねん!」「いや、生まれてきたことが、そもそも偉いやろがい!」と大論争になった。結局結論は出なかったため、29歳女性は、「私たちの代わりに答えを見つけてきてほしい」と『探偵!ナイトスクープ』に依頼した。
明確な正解のない問題のため、探偵・桂二葉は「すごい無茶な依頼やな」と思いつつ、街ゆく人達に話を聞いてみることに。しかし、「聞けば聞くほど分からんようになってきた」ため、全国規模の大会「ディベート甲子園」に常連で出場している高校の強豪ディベート部に、この問題を討論してもらうことにした。
ディベートは、高校生とは思えないほど非常にハイレベル! 肯定側の理由は、「『偉い』と認めれば、すべての人類の命が尊重されて、いじめや戦争など社会問題の解決に繋がっていくから」。対する否定側の理由は、「『偉い』と認めるには、人類は数多の問題を抱えており、命と資源の重みを謙虚に考え直すべき局面にあるから」だ。両者は質疑応答をし、ついに最終弁論へ……!
最終的に肯定側は、「未来に希望を持つことができない生きづらい社会より、頑張りを肯定してさらに頑張ろうと自分も他人も前を向く、そういう生きやすい社会にするべきです」と主張。一方否定側は、生きていること自体は尊いと認めつつ、「人々がさまざまな問題を解決する方向に模索し、『生きているだけでも偉い』と言える社会を実現するために、また、生命を尊厳した社会を実現するためにも、この議論は否定されるべき」と主張した。
全国教室ディベート連盟所属審判の判定は、満場一致で否定側が勝利! 肯定側・否定側ともに、「生きていることは尊いし偉い」という根本的な考えは同じだが、「生きている+αを考え続けること」が勝負の分かれ目となった。「例えば、1人の人を励ますことによって『むしろ(社会は)より良くなっていく』。そういう捉え方をすれば、十分肯定側にも勝ち筋があったんじゃないか」「『問い続けていく』ってことが一番大事」という審判の言葉に、肯定側も桂探偵も納得の表情だった。
なお、「人は生きてるだけで偉いのか・偉くないのか」論争は、『探偵!ナイトスクープ』(ABCテレビ)12月20日放送回で行われた。