漁師が仕掛ける離島の“音楽フェス” ステージは海に浮かんだ『だんじり船』! 兵庫・家島が舞台の企画に密着!

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この夏、瀬戸内海の離島でユニークな“音楽フェス”が開催されました。企画したのは、この島で生まれ育った漁師さん。人口減少が進む島にかつてのにぎわいを取り戻そうと奮闘する姿を追いました。

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兵庫県姫路市、播磨灘に浮かぶ「家島」は人口約2000人の漁業の盛んな島。この島で代々漁業を営む家に生まれた中村知弘さんは、多くの同級生が島を出ていくなか、20歳で漁師になりました。

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朝6時、祖父の代から活躍している船で父・利公さんと定置網漁に出発する中村さん。船内には、中村さんと同じく家業を継いだ20歳の若手漁師や、久しぶりに島に遊びに来てくれたインドネシア出身の元技能実習生の姿もあります。

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家島に魅力を感じる若者たちがいる一方、島を離れる若い世代も少なくなく、人口は15年前のおよそ半数にまで減少。高齢化も進み、後継者不足が懸念されています。その影響は島の伝統行事にも…。

千年以上の歴史がある島一番のパワースポット「家島神社」。ここで毎年開かれる「天神祭」では、漁の安全などを願い、若者たちが船の上で獅子舞を披露します。昔はこの行事に40人もの若者が参加していたのですが、今では半分の20人ほどに減ってしまいました。

【動画】かつては中村さんも参加していた獅子舞。思い入れがあるだけに「継続していきたい」と言葉に力がこもります。

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島がにぎやかだったあのころの活気を取り戻したいーー。そんな思いから中村さんが企画したのは、天神祭の前夜祭として開催する“音楽フェス”。島民が演奏するほかプロの歌手も招き、島外からの観客も呼び込む島で初めての一大イベント!ところが、すんなり開催というわけにはいきません。

島民の思いはさまざま。賛成する人もいれば、「そういうことをして何になるんや」など反対の声も。中村さんは島の人たちに粘り強く思いを伝え、開催に向けて何とか舵を切ることができました。

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いよいよ迎えた開催当日。港では、朝早くから会場の準備が進められていました。ステージとなるのは、天神祭で活躍する「だんじり船」。中村さんの熱い思いが伝わり、船の手配が特別に許されたのです。海の上に完成した豪華なステージに、中村さんは「がんばってきたかいがあった」と感無量。

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夕方、続々と集まってくる観客たち。その数なんと300人!島民はもちろん、島外からやって来た観光客もいます。そして午後6時、島で初めての音楽フェス「家島フェス2024」がついに開幕!司会を務めるのは、少し緊張気味の中村さんです。

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島で唯一の中学校「家島中学校」の生徒たちによる和太鼓や、青年団による伝統の獅子舞も!会場が盛り上がるなか、この日のメイン、演歌歌手の神野美伽さんの登場です。パワフルな歌声に客席からは手拍子が起こり、ようやく緊張がほぐれた中村さんの顔にも笑みが浮かびます。

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あっという間の2時間。フェスは大盛況に終わり、島外からの観客にも「来たかいがありました」「最高によかったです」と好評。無事に音楽フェスをやり遂げた中村さんは、このような取り組みをきっかけに、ゆくゆくは島への「移住者を増やしたい」と夢を膨らませています。

地元漁師が立ち上げた離島の音楽フェスは8月21日(水)放送の『newsおかえり』(毎週月曜〜金曜午後3:40〜)の特集コーナーで紹介しました。

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